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  • 2015/07/30

インド「モディノミクス」、IT人材1000万人の衝撃

インドIT最新事情

インドのナレンドラ・モディ首相が打ち出す経済政策、いわゆる「モディノミクス」は、賛否両論はあるにせよ、変革を起こしつつあるには違いない。その取り組みは、IT分野においても強力に展開されている。電子政府化を積極的に進め、ITエンジニア教育に力を注ぐ。12億人という、日本の10倍もの巨大な人口を抱えるインド社会が、いま急激にIT化しているのだ。具体的にはどんな動きがあるのか、インドITの最新動向を現地から報告する。

エクシール・エフ・エー・コンサルティング 

エクシール・エフ・エー・コンサルティング 


ガガン・パラシャー

IILM卒。財務分析、投資コンサルティング、ビジネス調査の経験を経てBig4系列で法人事業コンサルティングに従事。その後X-Ciel Consulting Pvt. Ltd.を立ち上げ、エクシール・エフ・エー・コンサルティングに参画。インド北部ノイダで活躍中の気鋭のコンサルタント。


大塚賢二

東京大学法学部卒。金融機関、Big4系列コンサルティングファーム勤務等を経て現在、株式会社ファルチザンの代表を務める。中小企業の海外進出、金融機関の経営管理・内部統制の支援に注力。エクシール・エフ・エー・コンサルティングではガガン・パラシャーとともに中小、ベンチャー企業のアジア進出を支援。

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官民一体の取り組みで、インド社会のIT化は急速に進んでいる

新興ITエネルギーに湧くインド

 現在のインドでは、IT分野での起業や投資が大きな流れとなっている。有望なのは、Eコマース、消費者向けウェブサイト、電子決済を通した資金管理といった領域で、新しいビジネスモデルや斬新なアプリが存在感を増している。

 ITソリューション、アプリのカスタマイズ、情報サービスの統制といった要望に次々と対応策が打たれているわけだ。こうしてIT化が進むことで一段と新興勢力は参入しやすくなり、企業のスタートアップ負担は今や昔話となった。複数省庁の手続きのワンストップ化(single window clearance system と呼ばれる制度)、オンライン税務といった面でもIT化は進展しており、起業に好都合なのである。

 インド財務省の最近の調査によると、ITeS(情報技術対応サービス:IT分野のアウトソーシング)を含むITは最大の輸出産業であり、世界4位のスタートアップハブに成長している。ソフトウェア産業の売上は今年から来年にかけ12~14%の伸びが期待されている。スタートアップ企業か既存企業かを問わず、その活況は誰の目にも明らかだ。

インドの有名IT企業

 政府のミッション「メーク・イン・インディア」では、25の重点分野でのIT活用をうたっている。

 たとえば観光分野では、ETA(電子入国許可証)を事前に発行することで観光ビザを到着時に取得することが可能となり、旅行客には便利になった。GDPの11%を占めている製品売買/修理の分野では、昔ながらの店頭サービスからITを用いたサービスへのシフトが続く。Eコマース市場は来る5年間で50%の成長が期待されている。テレビ、出版、映画、ラジオ、アニメ、ゲームといったメディア・エンタテインメント分野でも、制作拠点として世界中から注目されている。

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インドのおもなIT企業
(出典:訳者作成)
 大小250万の企業を生み出しなおも膨張しているインドITに明るい未来を見出し、高待遇を求めてIT界に就業するインドの若者は数多い。バンガロール、チェンナイ、コルカタ、ムンバイなどの大都市はIT集積地として発展している。なかでもバンガロールは、インドのシリコンバレーと言われるほどよく知られている。インドを代表するIT企業は、HCL、タタ・コンサルタンシー・サービシズ、ウィプロ、インフォシス、コグニザントといったところだ(図表)。

 就業率に大きく貢献し続け現在も未曾有の発展の途上にある、そうしたIT企業とともに、グローバル・ハイテクでインドの存在感は増していくだろう。それを可能にするのは、数多くの有能な専門家の存在と、絶えることのないITニーズである。

【次ページ】 インドの将来はこうなるはず

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