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- 2015/12/18 掲載
マイクロソフトが推進する「インテリジェントクラウド」とは? 3つの観点で解説
平野社長が語ったマイクロソフトが取り組む3つの重点項目
9月に行われたFEST2015 3日目の基調講演では、「ビジネス変革を加速させる企業システムとは」と題して、日本マイクロソフト 代表執行役 社長 平野 拓也氏が登壇し、イベント最終日の挨拶とともに、マイクロソフトが取り組む重点項目として、「プロダクティビティとビジネスプロセス」「Windows 10デバイス」「インテリジェントクラウド」の3つを挙げた。中でも「インテリジェントクラウド」については、その意味を次のように説明した。
「2020年にはデバイスの数が750億を超えるというデータもあります。そうなると、デバイスをつなぐクラウドが必ず必要になります。我々は、ただつなぐだけでなく、そこに新しい価値をもたらすことに注力します」(平野社長)
自由度とセキュリティの正しいバランスをとることが重要
平野社長に続いて登壇したマイクロソフトコーポレーションのBrad Anderson氏は、インテリジェントクラウドについて、「信頼性」「柔軟性」「統合」の3つの観点から説明。まず、「信頼性」については、現在、セキュリティの脅威が増大していることを強調したうえで、自由度とセキュリティの正しいバランスをとることが重要であると述べ、Enterprise Mobility Suiteについての説明とデモを行った。Enterprise Mobility Suiteは、以下の3つを含む同社のセキュリティソリューションだ。
・Microsoft Azure Active Directory Premium
・Microsoft Intune
・Microsoft Azure Rights Management
同氏は、「Enterprise Mobility Suiteは、デバイス、アプリケーション、IDの管理と保護を行ってセキュリティと自由度を確保します」と述べ、企業用アカウントではコピー&ペーストできる情報が個人アカウントでは禁止されたり、Twitterにデータをコピーしようとすると警告が表示されたりするデモを披露した。また、RMSがiOSとAndroidに対応したことを紹介し、その意義を次のように強調した。
「RMSがiOSとAndroidに対応したことで、RMSで保護されているデータを、すべてのデバイスで表示できるようになりました。RMSのドキュメントには、いつ誰がどこでアクセスしたかが記録されています。このため、ユーザーは自分のドキュメントがどう活用されているかを確認できます。ここまでできるのはマイクロソフトだけです」(Brad Anderson氏)
Azureデータセンターから提供されるリモートデスクトップサービス「Azure RemoteApp」も紹介。iPad上で実行されているVisioをデモして、「Azure RemoteAppを使えば、初期投資なしで、どんなデバイス上でも安全にWindowsアプリケーションを実行できます」と述べた。
Azure Active DirectoryによるID管理についても言及。2500を超えるSaaSアプリを管理できて、シングルサインオンを実現可能であり、ユーザーのサインインのデータを収集して、疑わしい行為を特定することも可能であると説明された。
【次ページ】 オンプレミスとクラウドの融合
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