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  • 2021/02/18

激動期の協働ロボット(コボット)市場、2021~28年の予測で「明るい兆し」のワケ

安全柵の中でのみ作業をする産業ロボットとは異なり、柵のない環境で人の間に入って作業を行えるとして、協働ロボット(Collaborative Robot、コボット=Cobot)は注目を集めてきました。米国調査会社Interact Analysis社は協働ロボット市場に関する最新のレポート「協働ロボット市場:第3版」で、2019年に出した成長予測を下方修正しました。下方修正の主な要因は、言うまでもなくCOVID-19の世界的な感染拡大ですが、製造現場での小型多関節ロボットやスカラロボットとの競争、非製造業界における協働ロボット導入台数の伸び悩みなど、他の要因も挙げられます。Interact Analysis社のレポートを基に協働ロボット市場の2028年までの見通しを紹介します。

編集協力:グローバルインフォメーション

編集協力:グローバルインフォメーション

世界の主要調査会社300社以上とパートナー契約を結び、日本をはじめとする世界各所で市場調査レポートを提供している。パートナーが発行するレポートは複数産業の約10万点におよび、毎月2000点超の新刊が発行されている。レポートの販売のほか、提携先への委託調査の仲介も実施している。 https://www.gii.co.jp/

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激動期を経た協働ロボットのこれからの見通しは?
(Photo/Getty Images)

V字回復と持続的な成長予測

 協働ロボット市場は2019年、主要アジア市場に大きな打撃を与えた世界経済の減速の影響を受け、2020年には初のマイナス成長となり、収益ベースで前年比11.3%減、出荷ベースで5.7%減を記録するという激動の2年を経験しました。工場や倉庫の閉鎖により需要は鈍化、顧客は設備投資に慎重になり、受注の遅延やキャンセルにつながりました。

 しかしInteract Analysis社が行った綿密な分析で、この市場にもようやく明るい兆しが見えてきたことが分かりました。協働ロボット市場は今後V字回復し、2021年は前年比20%近くの成長を見せ、2019年の市場規模を上回ると同社は予測しています。

 その後2028年までの受注の年間成長率は15~20%で推移する見通しです。これは、以前予測されていたほどのレベルには及びませんが、おおむね健全な成長です。

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協働ロボット売上高予測:2018-2028年
(出典:Interact Analysis社)



進化する協働ロボットの概念

 協働ロボットが市場で隆盛しはじめたのが2016年で、市場に登場してからそれほど時間は経っていません。「協働」という概念だけでは必ずしも投資家を惹きつけることはできません。

 しかし、この短期間に協働ロボットは「概念的」な製品から、特にアジア太平洋地域において「戦略的」な製品へと進化してきました。サプライヤーは、単に「協働」や「安全」といったコンセプトを売りにするのではなく、さまざまな活用シナリオやサービス分野に特化した極めて具体的な解決策へとマーケティングをシフトさせてきました。

 たとえば工業生産分野では、高精度センサーやマシンビジョン、アームエンドツール、安全制御(アラーム)ソフトウェアなどを活用することで、フレキシブル生産システムや人とロボットとの連携の実現を可能にします。さらにはピック&プレース、積み降ろし、パレタイジング、パッケージング、品質検査といった工程で、人が行う作業をサポートしたり、部分的には代わりに作業を行うといった活用方法にも可能性が広がっています。

 サービス分野においてもマシンビジョンや機械学習の深化に伴い、教育、医療、物流、飲食、小売といった領域へのロボットの応用が増えています。協働ロボットがこうした分野でも十分な競争力を持っているかどうかが、今後の市場の成長を左右する重要な要素の一つとなってきます。

【次ページ】協働ロボットの主要エンドユーザー
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2019年産業別協働ロボット売上高
(次ページで紹介)
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アプリケーション別協働ロボット出荷台数予測
(次ページで紹介)
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協働ロボット出荷数の年平均成長率:2019-2024年
(次ページで紹介)

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