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  • 2021/09/30

孫正義が莫大な資金をつぎ込む、スマボ企業18社とは?「日本復活の鍵」と断言するワケ

ソフトバンクグループの代表取締役会長兼社長 孫正義氏はかねてより「人とロボットがともに働く時代が来る」と語っていた。今、同氏の中でその思いは「スマボ(スマートロボット)」へと進化している。スマボとは、AIが搭載され、自ら学習して臨機応変に新しい状況に対処できるロボットのこと。SoftBank World 2021基調講演で登壇した孫氏は、これをあらゆる産業に展開することこそが日本経済の復活の鍵だと断言し、世界のスマボ企業への支援を加速するとした。

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ソフトバンクグループ
代表取締役会長 兼 社長
孫 正義氏

本記事は2021年9月15日開催「SoftBank World 2021」(主催:ソフトバンク、SB C&S)の基調講演を基に再構成したものです。

競争力が衰退し続ける日本、起死回生を狙うなら「スマボ」だ

 「1980年代、日本は『Japan as a No.1』を謳歌していた」と孫氏は振り返った。世界一技術力があり、自動車、エレクトロニクス、半導体、さまざまな分野で新しい技術が日本から生まれた。GDPも右肩上がりで上昇、やがて米国を抜いてトップに立つのではないかと予想されるほどだった。

 しかし、実際にはそれからどうなったか。GDPは米国を抜くどころか、中国に抜かれ、3位に転落。「日本の競争力は低迷する一方だ」と同氏は指摘する。

「衰退してもいいではないか、小さくても美しい国として生きていけばいい、という声もあります。しかし、“古きよき都”というだけではさみしい。やはり、経済の復活がなければ、人々は豊かになりません。日本復活の鍵を握るのは、“スマボ”にあると私は考えています」(孫氏)

 スマボとは、スマートロボットの略語で、孫氏の造語であるという。

 競争力は「労働人口×生産性」で表せる。しかし、少子高齢化が進む日本の労働人口は減少の一途をたどっている。そして、労働人口は急に増やすことができない。日本の減り続ける労働人口を補完する存在が、“スマボ”であるというのだ。

 日本はこれまでもロボット開発に注力してきており、製造業界を筆頭に産業ロボットの導入は進んでいる。しかし、そうした産業ロボットとスマボとの間には、決定的な違いがあるようだ。

「携帯電話にガラケーとスマホがあるように、今までのロボットは“ガラボ”です。ガラボは人間が事前に動きをプログラミングしなければならず、それ以外の動きはできません。しかし、スマボにはAIが搭載され、自ら学習して臨機応変に動きを応用して新しい状況に対処できます。また、一部の産業のみならず全産業を対象にできることも大きな違いです。さらにロボットは、休みが必要な人間と違って24時間365日働けます。もし1億台のスマボを導入することができれば、日本は10億人相当の労働人口を持つ国になれます」(孫氏)


スマボ企業やAI企業への支援を加速

 スマボこそが日本復活の鍵と確信する孫氏が率いるソフトバンクグループは、ソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じて、世界最先端のスマボ企業やAI企業への支援を加速している。

 「私は、投資家ではなく事業家として動いている」と同氏は語る。投資家が生み出すのはお金だが、事業家が生み出すのは未来であるという。資金に関するリスクはソフトバンクが事業家として負い、スマボ企業、AI企業の未来を支援している。今や未上場のAI企業への出資額は、世界全体で10%を占め、企業グループ単体での出資としては突出した1位であると孫氏は胸を張る。

「私は新しい時代を切り拓く事業家になりたいと思っています。『孫正義は自分では何も作ったことがない』とご批判も受けます。しかし、私に1つ誇れる特技があるとしたら、時代の流れをほんの少し速く読むことです。これは昔から得意でした。1台1台のPCがインターネットに接続されるというときも、モバイルの時代が来て、iPhoneが出てきたときもそうでした。その感覚を持って、次はスマボの時代がやってくると読み、18社ものスマボ企業集団を形成するに至りました」(孫氏)

【次ページ】孫正義が投資するスマボ企業18社はどんな企業?

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