- 2025/05/16 掲載
午前のドルは145円前半に下落、円安是正への警戒感が重し
ドルは朝方の145円半ばから仲値公示前後にかけて売りが強まり、仲値後の午前10時過ぎに一時144.97円まで下げ幅を拡大。今月9日以来、約1週間ぶり安値を更新した。米中協議の合意が明らかになった12日以降の上昇分を帳消しにした。
4四半期ぶりのマイナスとなった1─3月期の国内総生産(GDP)の発表後、小幅にドル高/円安へ振れたものの、軟調な日経平均や時間外取引の米金利低下が下押しした。実需のドル売りフローに押された面もあったとの声も聞かれた。
前日に米国で発表された経済指標は総じて軟調。卸売物価指数(PPI)や鉱工業生産、製造業生産指数などが予想を下回った。PPIは前月比が0.5%低下と、0.2%上昇の市場予想に反して低下した。
上田東短フォレックスの阪井勇蔵・営業企画室室長は、値ごろ感から押し目買いも入っているものの、米指標が予想を下回るなどドル/円は「下げやすい地合い」だと指摘。日米財務相会談での円安是正の思惑も根強いとする一方、「値動きは軽く、材料次第で大きく上昇する可能性もある」としている。
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