• 2025/12/05 掲載

ソフトバンク出資の動画生成AIスタートアップRunway「Gen-4.5」発表

独立ベンチマークで、Google Veo 3 やOpenAI Sora 2(Sora 2 Pro)を上回る

ビジネス+IT

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米スタートアップRunwayは2025年12月1日、最新のテキスト→動画生成モデル「Runway Gen-4.5」を発表した。独立ベンチマークで、Google Veo 3 やOpenAI Sora 2(Sora 2 Pro)を上回る性能を記録し、物理挙動やカメラワーク、プロンプトの忠実な再現などで大きく進化したことが報告されている。
Runway は、テキストから動画を自動生成する最新モデル Gen-4.5 を発表した。公式の説明によれば、このモデルは「動的で制御可能なアクションの生成」「時間的一貫性」「多様な生成モードにおける正確な制御性」において、従来を大きく上回る性能を獲得した。



性能を客観的に示す指標として、独立ベンチマーク機関Artificial Analysis が運営する “Text to Video” ランキング(通称 Video Arena)で、Gen-4.5 は Elo スコア 1,247 点 を記録し、他モデルを上回るトップとなった。

同ベンチマークでは Google の Veo 3 が 2 位、OpenAI の Sora 2 Pro が 7 位に位置付けられている。

技術面の特徴として、Gen-4.5 は以下の改善を実現した:まず、物理法則の再現性向上で、オブジェクトの重みや慣性・流体の動きなどがより自然に描写される。さらに、カメラワークやシーン構成、照明、空気感などの「雰囲気」や「演出」を含む複雑なプロンプトを正確に解釈できる点が強調されている。

加えて、映像品質の高さにも関わらず、処理速度や効率性は前モデル(Gen-4)と同等とされており、制作のワークフローを妨げないことが明示されている。

ただし限界点も残る。公式ブログや報道では、オブジェクトの永続性(動画途中で物体が消えたり現れたりする)や因果関係の矛盾(例:ドアを押す前にすでに開いている)など、映像として不自然な挙動が発生する可能性があると指摘されている。

Runway は、Gen-4.5 の提供を段階的に開始しており、同社のプラットフォームや API を通じて利用可能になる見込み。また、映像制作会社や広告代理店、大手放送局、ゲーム開発企業など、すでに複数の業界で導入先として名が挙がっている。

今回の Gen-4.5 の登場は、AI による動画生成が単なる「お遊び」や「短いクリップ生成」の域を越え、映像制作や広告、コンテンツ産業にとって実用的なツールとして現実味を増していることを示す重要なマイルストーンと言える。

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