- 2021/07/20 掲載
花王、動画を撮影するだけで歩行動作を詳細に解析できる技術を開発
今回の研究成果は、日本赤ちゃん学会第21回学術集会(2021年6月11~13日・オンライン開催)にて発表しました。
https://www.youtube.com/watch?v=hIjYvAwrGcA
■2次元の動画を撮影するだけで3次元の歩行動作として詳細に解析できる「mGCC技術」
花王は、これまで、ベビー用紙おむつの開発の一環として、幼児の歩行動作を解析する数多くの研究を行なってきました。さらに、その歩行動作解析のノウハウを高齢者の歩行支援にも応用したいと考え、成人の歩行動作を解析するシステムを開発し、幼児から高齢者まで3万人以上の歩行データをもとに研究を進めています。近年では、シート式圧力センサーを用いた足圧総合評価システム(※1)やモーションキャプチャ技術を用いた歩行計測(※2)など、歩行動作をさらに詳細に解析できる技術の開発に取り組んでいます。
動作解析研究でよく用いられるモーションキャプチャ技術は、3次元の歩行動作を正確に解析できるというメリットがあります。しかし一方で、複数の赤外線カメラをあらかじめ設置する必要があるなど、場所や時間に制約があり、また、複数の計測用反射マーカーを体に貼りつける必要もあるため、計測には特別な技能や時間を要します。
そこで、いつでもどこでも簡単に歩行動作を解析できる手法の開発に着手し、今回、スマートフォンなどで2次元の動画を撮影するだけで3次元の歩行動作として詳細に解析できる「mGCC技術」を開発しました。この技術は、一般的なデジタルカメラ(RGBカメラ(※3))で撮影した2次元の動画について機械学習を行ない、人体の骨格点の動きを3次元のデータとして算出し解析できるようにしたものです。
※1 2019年6月26日ニュースリリース:シート式圧力センサーを活用して、歩行時の足圧データ解析により足圧総合評価システムを開発
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2019/20190626-001/
※2 2020年10月9日ニュースリリース:モーションキャプチャ技術で幼児の歩行発達メカニズムを解明
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2020/20201009-001/
※3 撮像素子を用いて可視光域の赤、緑、青の光を電気信号に変換し、3波長のデータとして取得して画像とするカメラ
関連コンテンツ
PR
PR
PR