- 2021/10/12 掲載
電通など、「Facebook Advanced Analytics」を活用した分析ソリューションを提供開始
昨今のマーケティング施策において、個人のプライバシー保護の観点から、個人の許諾が不明瞭のままデータが流通する懸念がある3rdPartyCookie(以下、Cookie)からの脱却が模索されています。一方、Facebookなどのプラットフォームの、事前に利用者から許諾を得たデータなどを利用し、日本の個人情報保護法に準拠したかたちでさまざまなデータをセキュアに統合できれば、プライバシーが保護されるのはもちろんのこと、生活者により便益のあるマーケティング施策へ進化できる可能性も広がっています。
電通、電通デジタルは従前よりこの可能性に着目し、各プラットフォームより提供される「Data Clean Room(※2)」を活用したソリューションの開発を進めています。その一環として、2018年よりFacebook社から先行的にライセンスの提供を受け、いち早くFBAA活用の取り組みを進めてまいりました。
このFBAAでは、広告接触・動画視聴・バナークリックの有無など、Cookieでは得られなかった豊富な情報が、利用者の許諾に基づきFacebook国内利用者2600万人およびInstagram国内アカウント3300万(※3)のデータに統合されます。FBAAのアウトプットデータは、個人の特定につながらないように設計されているため、電通が保有するテレビ視聴データや位置情報データを含むPeople Driven DMP(R)のデータ(※4)、購買データ、クライアント企業の1stPartyデータを、プライバシーが保全された状態で利用することが可能です。
これにより、ブラウザごとにデータを取得するCookieでは分断されがちだった情報を、"人"起点で統合することができます。その結果、テレビCM~Facebook/Instagram広告~来店~購買~リピートまで、マーケティングニーズに沿った「オンオフ施策を横断した柔軟な分析」「精緻な効果の測定」と、それに伴う「顧客体験の設計」「メディアプランニング」を、統合的に、かつ、継続的に実行することが可能になりました。
※1:Facebook Advanced Analyticsのプライバシー保護機能について
Facebook Advanced Analyticsは、環境内で個人の特定が行えないようなシステム制御(ローデータ自体はシステム上の画面から見ることはできず、ダウンロードもできない。あくまで集計条件を投げる画面が用意されているだけ/100未満のサンプルサイズは集計が自動的にエラーになる/利用者はe-mailや電話番号といった情報をハッシュ化せずにはアップロードできないなど)を備えたクラウド環境。また、ローデータは個々のユーザー様から許諾が得られている範囲において提供されるものとし、データは各クライアント企業ごとに分別管理されている。
※2:Data Clean Roomについて
プライバシー保護と企業のマーケティングニーズの両立を実現させ、マーケティングの継続的なPDCAを実行することのできるデータ基盤。プラットフォーマーの提供するデータと、クライアント企業の1stPartyデータや電通が保有・連携するデータとの統合を、プライバシー保全された環境で実行できる仕組みを保有しているため、従来では実現できなかった範囲や粒度で生活者の行動を統合的に分析し、顧客体験の設計・効果計測が可能となる。
※3:公表数字、2019年3月時点。
※4:People Driven DMPRについて
People Driven DMPRは、PCやスマートフォン由来のオーディエンスデータと、テレビの視聴ログデータ(STADIA)、ウェブ広告接触データ、OOH広告接触データ、ラジオ聴取ログ、パネルデータ、購買データ、位置情報データなどを人(People)基点で活用することができる、People Driven MarketingRのデータ基盤です。さらなる強化のために、People Drivenパートナーシッププログラムを通じ、「メディア/コンテンツ」、「デジタルプラットフォーム」「EC・購買」「パネル/メジャメント」「位置情報」などの各種パートナーと、データやテクノロジーの連携によるビジネス・アライアンスを推進。なお、People Driven DMPRでは、個人情報の保護に関する法律に定める個人情報は扱っていない。
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