- 2022/05/31 掲載
理研と富士通、スーパーコンピュータ「富岳」がHPCGにおいて5期連続世界第1位を獲得
なお、「TOP500」では今回「Frontier」(米国)が第1位となり「富岳」は第2位でした。また人工知能(AI)の深層学習で主に用いられる単精度や半精度演算処理に関する性能ベンチマーク「HPL-AI」においても「Frontier」(米国)が第1位となり「富岳」は第2位でした。
これらのランキングは、現在ドイツ ハンブルクのコングレス・センター・ハンブルクおよびオンラインで開催中のHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング:高性能計算技術)に関する国際会議「ISC 2022」において、5月30日付(日本時間5月30日)で発表されました。
「HPCG」における5期連続の第1位獲得および「TOP500」と「HPL-AI」の第2位の性能は、今なお「富岳」の世界最高の総合的な性能を示すものであり、新たな価値を生み出す超スマート社会の実現を目指すSociety 5.0[3]において、シミュレーションによる社会的課題の解決やAI開発および情報の流通・処理に関する技術開発を加速するためのHPCインフラの役割を「富岳」が十分に発揮できることを実証するものです。
■「富岳」測定結果
□HPCG
「HPCG」の測定には「富岳」の432筐体(158,976ノード[4])を用いて、16.00PFLOPS(ペタフロップス)という高いベンチマークのスコアを達成し、今回「富岳」は5期連続の世界第1位を獲得しました。この結果は、「富岳」が産業利用などにおいて実際のアプリケーションを効率よく処理し、高い性能を発揮することを証明しています。
なお、2022年5月時点の「HPCG」のランキング第2位は米国の「Summit」で、測定結果は2.93PFLOPSです。すなわち、今回「富岳」は第2位と約5.5倍の性能差をつけたことになります。
関連リンク :
・HPCGランキング(英語)( https://www.top500.org/lists/hpcg/)
・HPCG(英語)( https://www.hpcg-benchmark.org/)
□TOP500
「TOP500」リストに登録した「富岳」のシステムは、432筐体(158,976ノード)の構成で、ランキングの指標となるLINPACK性能は442.01PFLOPS(ペタフロップス)、実行効率は82.3%で世界第2位でした。 なお、2022年5月時点の「TOP500」リストのランキング世界第1位は米国の「Frontier」で、測定結果は1,102PFLOPSです。
関連リンク :
・TOP500ランキング(英語)( https://www.top500.org/lists/top500/)
・TOP500(英語)( https://www.top500.org/)
□HPL-AI
「HPL-AI」は、倍精度演算器の能力を測定する「TOP500」や「HPCG」などと異なり、AIの計算などで活用されている単精度や半精度演算器などの能力も加味した計算性能を評価する指標として、2019年11月に制定されたベンチマークです。この測定には「富岳」の432筐体(158,976ノード)を用い、2.004EFLOPS(エクサフロップス)のスコアを記録し世界第2位でした。
なお、2022年5月時点の「HPL-AI」のランキング第1位は米国の「Frontier」で、測定結果は6.86EFLOPSです。
関連リンク :
・HPL-AI(英語)( https://www.hpl-ai.org/)
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