- 2022/05/31 掲載
NTTデータなど、分散型再生可能エネルギー情報を収集・可視化・分析する実証実験開始
宮古島内に設置したネクステムズの太陽光5MWをはじめとした蓄電池、電気自動車(EV)などの分散型再エネ電源機器から、日新システムズのエリアアグリゲーションシステム(注2)で情報を取得し、NTTデータの情報流通基盤で電力の需要量や供給量等の可視化および地域単位での再エネ自給率の把握・分析を実証します。なお、情報流通基盤はNTTデータが2022年1月から構築(注3)を始めています。
将来的に3社は、脱炭素先行地域(注4)を目指す地方自治体へ実証内容に基づいたソリューションを提供していきます。
■背景
2050年に向けたカーボンニュートラル宣言が発せられ、地方自治体では地域課題の解決や SDGsの達成を見据えて、脱炭素に関する取り組みが加速しています。一方で、特に先進的な取り組みを進める脱炭素先行地域では、脱炭素実績値の詳細把握や、脱炭素化に資する蓄電池を含むエネルギー制御・調整システムの活用などが課題となっています。これらに取り組むためには、全体最適の視点から、企業、学校、地域住民などのステークホルダーと相互にデータを共有することが重要となります。
そこで、NTTデータ、日新システムズ、ネクステムズは、こうした課題解決にはデータの信頼性確保および多種多様な粒度のデータ収集・管理が前提となると考え、NTTデータの「グリーン分散エネルギー情報流通基盤」、日新システムズの「エリアアグリゲーションシステム」、ネクステムズの「分散型再エネ電源機器」を使い、宮古島で7月から実証実験を開始します。
■実証実験の概要
実証期間 :2022年7月~2023年3月末
実証エリア :沖縄・宮古島
実証内容 :地域脱炭素の実現に向けて、宮古島を初期実証エリアとして、下記要素の実証を行います。
・ リアルタイムかつ詳細な分散型再エネ電源情報の収集・可視化・分析
・ エリアアグリゲーションシステムおよび適時性のある計量手法と、正確な集計アルゴリズムの提供
・ 自治体・住民と同意形成を行い、分散型再エネ電源機器を実証利用として提供
注1 分散型再生可能エネルギー電源とは、太陽光発電や風力などの再生可能エネルギーや、再エネが充電された蓄電池など住宅や公共、産業などで活用され分散配置される電源群の総称です。
注2 「エリアアグリゲーション」は日本国内における株式会社ネクステムズの商標です。エリアアグリゲーションシステムとは、再生可能エネルギーの拡大で大きく変化するエネルギー事業環境へ対応するために、蓄電池、エコ給湯機、EV充電器など複数のエネルギーリソースを有効活用し余剰電力を効率制御する電力需給制御システムです。
注3 情報流通基盤に関連するニュースリリース
カーボンニュートラル実現に向けた分散型エネルギーの情報流通基盤の構築を開始(2022年1月28日)
https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2022/012800/
データ主権を保護できるデータ流通プラットフォームの実現に向けた共同開発(2022年4月27日)
https://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2022/042701/
注4 脱炭素先行地域とは、2050年カーボンニュートラルに向けて、民生部門(家庭部門及び業務その他部門)の電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロを実現し、運輸部門や熱利用等も含めてそのほかの温室効果ガス排出削減についても、我が国全体の2030年度目標と整合する削減を地域特性に応じて実現する地域を指します。
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