- 2022/06/02 掲載
西松建設、環境監視クラウドシステムによりバジルの収穫量の増加と品質向上を確認
■背景
自然環境下で生産される農作物は、日射量や温度、湿度などの様々な環境によって生育が左右されます。それらの環境影響を抑えるために、自然環境下より環境の制御可能なビニールハウスやガラス温室等の施設園芸が発達してきました。特に温度・湿度の環境条件は、生育に強く影響を与えるためエアコンやヒーター等の空調機器によって制御がされていますが、空調機器の設定と施設内の植物が感じる温度・湿度が合致するとは限りません。そのため植物への最適環境になっているかは実際の植物近傍の環境を計測し、反映する必要があります。また高湿度下において葉に結露が発生することで、カビなどの微生物や虫が繁殖しやすくなることから、結露を発生させない栽培管理も肝要となります。
当社の環境監視クラウドシステム「OKIPPA_Green」は、温度と湿度・照度等のセンサーを2種搭載可能で、バッテリー駆動であるため任意の場所で環境データを計測することができる廉価なIoT機器です。このシステムを利用することにより、容易に植物近傍の環境を計測することができます。また計測した環境データはLPWA(※2)を用いて自動でクラウド上に送信・保存されるため、インターネットに接続可能な端末(パソコン、スマートフォン等)があれば、いつでもどこでも環境データを確認できます。数か月以上のデータを一度に比較できるため、季節の変わり目などの温度の差異、変化も確認しやすいことも特徴の一つで、安定した生産管理をサポートできます。
※1 縦型水耕栽培装置、養液管理装置、空調機等を搭載した20フィートコンテナと同等のサイズの植物栽培設備。
※2 低消費電力で長距離の通信ができる無線通信技術。本システムはIoT用途で使われている無線通信規格「Sigfox」を利用。
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