- 2022/06/17 掲載
アンリツ、Bluetest社と協業しOTA測定における5G端末向けテストソリューションを提供
アンリツとBluetest社は、従来よりBluetest社のOTAリバブレーション測定システムRTS65を使用したOTA測定ソリューションの開発で緊密に連携してまいりました。今回は、さらに協業を深め、シンプルでコストパフォーマンスの高いソリューションの提供を実現しました。
これまで、5GとLTE双方のOTA測定を行うには、RTS65とラジオコミュニケーションテストステーション MT8000Aに加えて、ラジオコミュニケーションアナライザ MT8821Cが必要でした。今回の新しいテストソリューションでは、RTS65とMT8000Aのみで、LTE、5G FR1[※2]、5G FR2[※3]のOTA測定が可能です。これにより、LTE/5G端末の開発者や、独自のキャリア受入試験(CAT; Carrier Acceptance Test)を行う通信事業者がOTA測定環境を構築する際の設備コスト低減や省スペース化にさらに貢献します。
アンリツは、今後もモバイル通信の発展に向け、新しいソリューションを提供してまいります。
■本テストソリューションの概要
本ソリューションは、MT8000AおよびBluetest社のOTAリバブレーション測定システムRTS65で構成されています。
MT8000Aは、RFパラメトリック試験、プロトコル試験、機能試験、アプリケーション試験、ビーム特性の検証などをサポートするオールインワンの5Gテストプラットフォームです。FR1とFR2の両方をサポートするLTE/5Gチップセットや5Gデバイスの開発用に、ノンスタンドアローン(NSA)とスタンドアローン(SA)モードの基地局エミュレーション機能をサポートし、LTE/5G端末の性能を評価するためのOTA測定に広く利用されています。
Bluetest社のRTS65は、OTA測定に必要な時間を最適化し、研究開発の生産性を向上させます。FR1およびFR2の5G MIMO測定に対応しています。RIMP(Rich Isotropic MultiPath)とCATR(Compact Antenna Test Range)の両方の環境を備えた独自の設計により、マルチキャリアMIMO測定だけでなく、FR2での指向性測定も可能です。また、タッチパネルスクリーン・インタフェースが搭載されているため、測定値の制御とモニタリングが簡単に行えます。MT8000AとRTS65を使用し、RF 送受信試験機能、疑似基地局機能、測定結果のモニタリング機能を備えた開発環境を構築することにより、LTE/5G(FR1,FR2)端末のOTA測定を効率良く行えます。
[※1] OTA:Over-The-Airの略称。ケーブル接続ではなく、空間を介して電波の送受信を行い、無線機の性能を測定すること。
[※2] FR1:Frequency Range 1の略称。3GPPが定義する5G NRの周波数帯域のうち、400 MHz~7.125 GHzのSub-6 GHz周波数帯を示す。
[※3] FR2:Frequency Range 2の略称。3GPPが定義する5G NRの周波数帯域のうち、24.25 GHz~52.6 GHzのミリ波帯を示す。
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