- 2022/06/21 掲載
AVEVAとNEC、プロセス産業の工場のDX推進に向けた協業を開始
■背景
日本の製造業を取り巻く環境は、近年ますます複雑化しています。製造業の現場では、労働生産人口の減少による熟練技能者の不足とともに、急速な社会情勢の変化による不確実性の高まりや環境負荷低減への対応が求められています。
このような状況のなか、日本の製造業がさらに発展するためには、これらの課題解決に対応するとともに、高品質・高効率なものづくりを持続的に行っていく仕組み作りが必要になります。これらを実現するために、デジタルデータを活用したデータドリブン型のものづくりが求められます。
■協業の概要
両社が目指すデータドリブン型ものづくりへの貢献を実現するためには、ものづくりの管理を支援するIT(情報技術)領域と、ものづくりの製造実行を支援するOT(制御・運用技術)領域の双方のデータを活用したDigital Twin Platformが必要です。
このたび、IT領域に強みをもつNECとプロセス産業のOT領域に強みをもつAVEVAが日本のプロセス産業の工場のDXを推進するDigital Twin Platformの提供に向けて、パートナーシップを締結しました。
●データドリブン型ものづくりの構想企画からシステム導入まで一気通貫で繋げる推進方法論を両社で強化、開発、提供。
●データドリブン型ものづくりの実現に向けて、NECの「ERP(注3)」「SCM(注4)改革ノウハウ」「PLM(注5)」「ものづくりデータプラットフォーム」「MI(注6)」などと、AVEVAの「MES(注7)」「PIMS(注8)」などを組み合わせた先進的なDigital Twin Platform (IT領域・OT領域を兼ね備えた統合基盤)を提供。
●両社が、これまで数多くのプロセス産業のお客様に対して導入を支援してきた実績をベースとして、今後、日本の機能性化学および食品業界に対するテンプレートを開発、提供。
●AVEVAとNECが共同で、システムの導入・構築、顧客開拓・マーケティング活動を行う体制を確立。本領域で2026年度までに40億円規模の事業を目指す。
(注1)本社:東京都港区、ヴァイスプレジデント・日本統括:小暮 正樹
(注2)本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼 CEO:森田 隆之
(注3)ERPとは、Enterprise Resources Planningの略。企業の持つ資金や人材、設備、資材、情報など様々な資源を統合的に管理・配分し、業務の効率化や経営の全体最適を目指す手法。また、そのために導入・利用される業務横断型の業務ソフトウェアパッケージ。
(注4)PLMとは、Product Lifecycle Managementの略。製品ライフサイクル全体(企画・開発設計、生産準備・生産技術、生産、調達、物流、販売、保守)の管理。
NECのPLMソリューション「Obbligato」https://jpn.nec.com/obbligato/index.html
(注5)SCMとは、Supply Chain Managementの略。“造る(作業)~運ぶ(運搬)~構える(貯蔵)"といったサプライチェーン全体の管理。
NECのERPパッケージ「IFS Cloud」https://jpn.nec.com/ifs/index.html
(注6)MIとは、Materials Informaticsの略。AIをはじめとする情報科学の手法を応用し、材料開発の効率を高める取り組み。
(注7)MESとは、Manufacturing Execution Systemの略。製造実行管理システム。
(注8)PIMSとは、Plant Information Management Systemの略。プラント情報管理システム。
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