記事 リーダーシップ 中外製薬のDX、「業界経験ゼロ」のリーダーはどう巻き込んだか?統轄部門長が語る 2021/03/25 「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を策定し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する中外製薬。デジタルを活用した新薬創出など、R&Dに必要な投資を確保するための「バリューチェーン効率化」や、デジタル人財の獲得・育成、今後のIT投資の方向性にどんなビジョンを描くのか、中外製薬 執行役員 デジタル・IT統轄部門長の志済聡子氏に、今後の成長に向けた具体的施策について聞いた。
記事 医療IT DTx(デジタルセラピューティクス)とは何か。デジタル治療の市場、サービス、課題は 2021/03/23 医療分野でも「ヘルステック」に期待が寄せられる中、近年特に注目されているのがデジタル治療、「デジタルセラピューティクス(Digital Therapeutics:DTx)」だ。DTxに関する調査を発表しているシード・プランニングのアナリスト 松田 陽子氏への取材を基に、DTxの定義やその導入メリット、主要なサービス、国内外の市場動向、普及に向けた課題などを紹介する。
記事 医療IT 中外製薬 デジタル・IT統轄 志済聡子氏に聞くDX「3つの柱」、AI創薬の現在地は? 2021/03/18 中外製薬はデジタル技術によってビジネスを革新し、社会を変えるヘルスケアソリューションを提供するトップイノベーターを目指す「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を2020年3月に発表、3つの基本戦略に沿ったビジネス変革を推進している。そのキーパーソンである中外製薬 執行役員 デジタル・IT統轄部門長の志済聡子氏に、戦略実行に向けた組織改革や、全社データ利活用基盤「Chugai Scientific Infrastructure(CSI)」をはじめとするIT投資戦略について聞いた。
記事 医療IT 「オンライン診療」とは何か?システム一覧、導入メリット、課題を徹底解説 2021/03/09 新型コロナウイルスの影響で、今までの当たり前が通用しなくなってきた。感染防止の観点から、基本的に患者と医師が対面で実施してきた「診療行為」にも新しい様式が求められている。そうした中、ビデオ通話やチャットなどデジタル技術を活用する「オンライン診療」へのニーズが高まってきた。オンライン診療サービスの市場調査を行っているシード・プランニングのアナリストへの取材を基に、その定義や導入メリット、主要なプラットフォームサービス、普及課題や今後の展望などを網羅的に紹介する。
記事 医療IT 日本でも起きる?米国「ワクチン配布」で問題噴出する深い事情 2021/02/02 国民全体の新型コロナウイルスに対する早期免疫獲得に向けて、日本でもワクチン接種の準備が進められている。コロナウイルスの克服へ大きな期待がかかるが、何百万人、何千万人の接種優先順位の決定には要素が複雑に絡み合い、医学的に正解かつ社会的に平等を確保することが、アルゴリズムを使っても困難であることが米国の事例からわかってきた。日本は米国の経験から、何が学べるのか。
記事 医療IT 数万円の検査を4,000円に。ヘルスケアに「エビデンス」与える名大発ベンチャーの挑戦 2020/12/25 「平成30年度グッドカンパニー大賞」(中小企業研究センター)で新技術事業化推進賞を受けたヘルスケアシステムズは、「健康行動のエビデンスを検証し、生活習慣のミスマッチをゼロにすること」を目指す名古屋大発のヘルスケア・ベンチャーだ。これまでアカデミアで数万円もしたヘルスケアに関わる検査を、一般に向けた郵送キットで数千円レベルまで抑えることに成功している。同社はヘルスケアの世界にどんな影響を与えようとしているのか、代表取締役 瀧本陽介氏に話をうかがった。
記事 医療IT 「電子カルテ」徹底解説。メリット、主要メーカー、最新市場規模や普及率まで 2020/12/21 医師の診療行為を支援するツールとして最も身近なITシステム、「電子カルテ」。その名の通り紙のカルテを電子データにしたもので、日本では政府主導による導入推進策が展開されている。電子カルテ市場の調査を行っているシード・プランニングのアナリストへの取材を基に、電子カルテの定義やその導入メリット、医科向けの電子カルテ市場動向や主要な製品・サービス、今後のシステム像などをシード・プランニング倉根氏の監修の下、網羅的に紹介する。
記事 セキュリティ総論 米医療機関は“やられっぱなし”、今急増している「新たな敵」とは? 2020/12/09 米国内の医療機関や研究機関に対するランサムウェア攻撃の増加が止まらない。患者の命を預かる弱みに付け込んだ攻撃は、データ身代金の支払率が高く、成功に味をしめた犯罪グループがより多くのサーバアタックを仕掛けるからだ。抜本的な解決策が見つからない米国における「傾向と対策」を俯瞰(ふかん)し、法整備や官民合同の対策、さらに国際協力など広範な提言がなされる現状をまとめる。
記事 医療IT モデルナとはいかなる企業か? ワクチン開発競争が示す、製薬業界の大転換 2020/12/02 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発が進んできた。中でも米国のバイオ技術企業の「モデルナ(Moderna)」が開発したワクチンは、臨床試験で高い有効性を示し、17日にもFDA(米国食品医薬品局)の承認を受けられる見通しになってきた。有効性・安全性・供給体制などを注視する必要はあるものの、モデルナのワクチンはコロナ禍を収束させる期待を世界中から集めている状況だ。今回はこのモデルナについて、スペインの医療系ベンチャーに所属する著者が解説する。
記事 医療IT 「PACS」とは何か?基礎知識、市場動向、主要製品・メーカーを一挙解説 2020/12/01 医療の高度化や撮像装置の性能の向上によって、画像検査の件数や検査ごとの画像枚数が増加している。しかし物理的なフィルムを用いていると、保管スペースや運搬、管理などの手間が膨大なものになる。そこで普及が進んでいるのが、電子化した検査画像を管理する医療関連システム「PACS」だ。PACSの基礎知識から市場動向、主要製品や今後の展開までを分かりやすく解説していこう。監修は、PACSの市場規模動向を毎年まとめている、シード・プランニングのアナリストの林 和夫氏。
記事 イノベーション ペットテックとは? なぜ日本で成長“確実”と言えるのか、注目製品も続々 2020/11/24 デジタル技術でペットの飼い主を支援し、飼育環境を改善する「ペットテック」。世界市場規模は7年で4.44倍と予測される期待の成長市場である。日本もその例外でなく、むしろペットテック市場成長の条件がそろっている。だが、優れたペットテックをもってしても「人間とペットの共生社会」にはまだ遠い現実もある。国内のペットテック企業、シロップの大久保 泰介代表は「コロナ禍で巣ごもりの寂しさをまぎらわせるために飼われたペットが、飼い主が職場や学校に行き始めたら世話ができなくなり捨てられるのではないか」と危惧している。
記事 医療IT 総務省の医療ICT施策まとめ、「ネットワーク化」「ICT利用」の2つの側面から 2020/10/14 これまで経験したことのない超高齢社会に突入している中で、日本はさまざまな課題を抱えています。生産年齢人口の減少による労働力の不足、それに伴う所得水準低下、医療や介護、年金などの社会保障費増大……。総務省では、これらの課題に対し、「医療・介護・健康分野の情報化推進」を図る社会的な課題の解決への取り組みを進めています。本記事では、総務省が実施している医療・介護・健康分野におけるICT(情報通信技術)活用の概要を紹介していきます。
記事 AI・人工知能・機械学習 ニューノーマル時代のサービス業3大トレンドとは?「消費者行動」の変化を解説 2020/07/27 新型コロナウイルス感染症の拡大が、商品やサービスに対する消費者の購入意欲や購買方法に大きな影響を与えている。そんな消費者の行動変容を調査・分析した野村総合研究所(NRI)でICTメディア・サービス産業コンサルティング部長を務める三宅 洋一郎氏によると、今後は、デジタル技術を駆使したオンラインサービスなど、非接触時代のビジネスモデルを構築する動きが活発化するとみられる。NRIが2020年4月に実施した「新型コロナウイルス感染拡大による生活の変化に関するアンケート」の調査結果から新型コロナ禍のサービス業のトレンドを探る。
記事 医療IT コロナ禍で暴かれた、フリーランスやダブルワーカーの致命的な問題点 2020/06/17 ほんの少し前まで「これからの働き方」として脚光を浴びていたギグ・エコノミー(ギグ=単発の仕事をネットを通じて受注する働き方のこと)。ところが新型コロナウイルスの流行により、その脆弱性がさらけ出された。もちろん、Uber Eatsのようにコロナ禍の中で成長したギグ・エコノミーも存在するが、その継続性には疑問が持たれているものも少なくない。さまざまな問題を考慮すると、ギグ・エコノミーの隆盛は早くも終焉を迎えたのだろうか。
記事 コンテンツ・エンタメ・文化芸能・スポーツ 老いたペットは誰が引き取るのか…不足する受け皿、求められる“共生”イノベーション 2020/06/11 昨今のコロナ・ショックを受けて家にいることが増え、これまでよりもさらにペットとの絆が強くなった方はいないだろうか?ペットは日々の暮らしを充実させてくれる癒やしであり、大切な家族だ。しかし、ペット業界関係者が共通して持つ社会的課題はまだまだ多く、改善の余地が十分にある。今後、ペットと人間が共生していくためのイノベーションについて識者3名らが語り合った。
記事 医療IT ギリアド・サイエンシズとはいかなる企業か? 急成長できたブロックバスター戦略の真髄 2020/06/08 新型コロナの治療法の確立が急がれる中、治療効果が期待される薬として「レムデシビル」の緊急時使用許可が発表された。このレムデシビルを開発したのが米国のバイオ製薬企業ギリアド・サイエンシズだ。インフルエンザ治療薬タミフルの開発や、HIVおよびC型肝炎領域での高い市場シェアで知られている。膨大な投資が求められ、合併を繰り返し大型化している製薬業界において、なぜギリアド・サイエンシズはこれほどまでにインパクトのある医薬品を開発できるのだろうか。
記事 AI・人工知能・機械学習 「コロナ後」に必須、少ないリソースでDXを進めるのに必要な体制とは 2020/05/18 新型コロナウイルスの感染拡大が中堅中小企業に業務プロセス、さらにはビジネスモデルそのものの見直しを迫ってきている。“コロナ後”の新しい世界に備えた事業構造の改革に1日も早く取り組むべきだろう。その1つが在宅勤務などによる働き方改革である。既存組織や既得権益者などと戦うこともあるだろう。デルテクノロジーズの日本法人がこのほど発表した「中堅企業のIT投資動向調査2020」から、中堅・中小企業のそんな取り組みが垣間見えてくる。
記事 イノベーション 島津製作所の創業者、「日本初」尽くめの発明家“親子”が残したもの 2020/04/27 2020年4月10日、計測機器・医療機器メーカーで知られる島津製作所が、検査時間を大幅に短縮できる新型コロナウイルス向けの検査キットを20日から発売すると発表し、注目されました。島津製作所は100年を超える歴史を誇り、今日の数ある京都ハイテク企業の源流とも言われています。同社を創業、発展させたのは「京都で新しいことがあると必ず島津さんの名が出る」と言われた初代 島津源蔵氏、そして「日本のエジソン」ともうたわれた二代目 島津源蔵氏の親子です。親子二代の物語を見ていきます。
記事 医療IT なぜ“テルモ流”人工肺は業界標準になった? 開発者に聞く「仕方なく作った」の真意 2020/04/01 心臓病や血管の病気などの手術をする際には、心臓を一時停止させなければならない。その際に患者の生命維持に必要になるのが、血液を体内から体外に循環させ、酸素などのガス交換を行う人工肺システムだ。いまやテルモの人工肺は、業界のデファクトスタンダード。その開発と研究を手掛けてきたのが元テルモの野川 淳彦氏だ。新しい事業、技術や製品開発の瞬間、誰のどのような努力が実ったのか、成功の要因は何だったのか。推進者に直接語っていただく本連載、第1回は同氏に“テルモ流”人工肺誕生の瞬間について聞いた。
記事 AI・人工知能・機械学習 「AI白書2020」を解説、IPAが示す日本の人工知能導入率が低いワケ 2020/03/30 情報処理推進機構(IPA)は2020年2月、「AI白書2020」を公表した。同白書はAIの技術や利用動向、制度政策などの最新動向を網羅的に解説したもので、2017年、2019年に次いで3回目の制作となる。同白書によると、ユーザー企業525社を対象にしたAI利用実態調査では、AIを実導入している企業はわずか4.2%にとどまっているという。同白書で明らかになった日本企業のAI導入の実態を踏まえて、なぜ遅れてしまっているのかを考察する。
記事 スタートアップ・ベンチャー 「フレンチテック」計20社まとめ フランスではIoTやヘルスケアにどう挑んでいるのか 2020/03/12 近年、欧州トップクラスのスタートアップ大国として名を挙げているフランス。2013年から国を上げてのスタートアップ支援策が功を奏し、年々目覚ましい成長を遂げている。2020年1月のCES(世界最大級の家電見本市)においても、同国のスタートアップは「フレンチテック」の冠の下、多くの来場者の注目を集めた。本稿では「フレンチテック」のあらましと、ユニークな取り組みをしているスタートアップ20社の概要を総覧として紹介します。
記事 イノベーション 国際調査が示す、日本企業が「データ駆動型経営」で“後れを取る”ワケ 2020/03/11 日本企業のデータ活用が停滞している。データを経営資源として活用する企業が勝利する時代、つまりデジタル・トランスフォーメーション(DX)が企業の生命線になってきたのだ。この10年で時価総額トップ10が中国石油天然気やエクソン、ロイヤルダッチシエルなどの石油関連企業から、GAFAやマイクロソフト、テンセントなどデータを駆使するプラットフォーマに入れ替わったことに端的に現れている。本稿では米IBMが2019年11月に発表した「グローバル経営層スタディ調査」を基に、日本企業のデータ活用力を調べた日本IBMで事業戦略コンサルティングを担当する岡村周実氏に、日本企業におけるデータ活用の実態と課題、そしてその解決策を示してもらった。
記事 医療IT 3Dバイオプリンティングが実用化、皮膚に直接プリントする3Dプリンターは何ができる? 2020/03/10 やけどその他で皮膚に損傷がある人に対し、片手で持てるデバイスで人工皮膚を直接プリントして治療するという方法が注目されている。デバイスそのものが開発されたのは2018年だが、2020年に入り真皮層まで達した深い損傷に対応する治験を豚で開始し、満足できる結果が出ているという。このような人工皮膚の開発は世界でも進んでいるほか、人間の臓器や体の一部をプリントするという試みも広がっている。
記事 イノベーション 取り残される日本、3Dプリンターでの「1兆円コスト削減」に消極的なワケ 2020/02/13 3次元(3D)プリンターを活用したモノづくりが広がっている。PwCコンサルティング(Strategy&)によると、有望分野は航空宇宙と医療技術、自動車の3つ。活用のメリットは、製造コストの削減より、製品ライフサイクル全体を通じた大きな経済性をもたらすことであり、その効果は飛行機作業の場合、1~2兆円にもなるという。一方、同社でリーダーを務める三井健次氏によると「日本企業の3Dプリンティングは活用は遅れている」という。この理由と対策を考えてみよう。
記事 イノベーション 「SIビジネスのDX化」を実現? NECがAIと量子コンピュータに懸けるワケ 2020/01/31 人月ベースのSI(システムインテグレーター)のビジネスが岐路に立っている。受託開発を展開する多くのIT企業がアジャイル開発など新たな開発手法を取り入れたり、設計・開発工程の自動化を推進したりする。生産性の大幅な向上と収益モデルの転換を図るためだ。そんな中で、NECがSIビジネスのDX(デジタルトランスフォーメーション)化に取り組み始めた。具体的には、AIと量子コンピュータを活用して、要件定義や基本設計などを自動化すること。主力事業のSIビジネスで、NEC自らDXを実践し、その重要性を示す狙いもある。実現目標は2021年3月に設定する。
記事 スタートアップ・ベンチャー GAFAも難航のヘルスケア最大の余白、“「不遇の死」の要因1位”を誰が解決するのか? 2020/01/16 前編の記事では、GAFAとAIベンチャー100の取り組みの中から、ヘルスケア領域のビジネストレンドを俯瞰(ふかん)した。GAFAがユーザーとの接点と膨大なデータを活用して、ヘルスケアのプラットフォームを構築しようとしているのに対して、AIベンチャーは、特定領域を深堀したAIソリューションを構築しようとしている。こうした企業が、米国だけでも300兆円ともいわれるヘルスケア領域の覇権をめぐり、2020年代にしのぎを削っていくだろう。しかし、上記の企業の取り組みは、あくまで現在において顕在化しているトレンドである。2020年代に起こるであろう、非連続な潮流とはなんだろうか? 後編では、その潮流を、ヘルスケアの根源的な課題から、予測してみたい。
記事 医療IT 2020年代は「ヘルスケア」が世界の主戦場になるこれだけの理由 2020/01/14 激動の2010年代が終わり2020年代に突入した。米国最大手のベンチャー・キャピタル、a16z(アンドリーセン・ホロウィッツ)が予言したように、2010年代は「ソフトウェアが世界を飲み込んでいく」時代だった。スマートフォンが爆発的に普及し、ソフトウェアは人々の生活の隅々にまで入り込んだ。この時代に覇権を握ったのは、米国のGAFAをはじめとするテック・ジャイアントたちであった。では、2020年代はどのような時代になるのだろうか? a16zは2019年、「ソフトウェアは世界を飲み込み尽くした。次は、ヘルスケアだ」と新たな予言をした。この新たな予言を導きの糸として、2020年代の来るべきヘルスケアビジネスの潮流について、分析をしていきたい。(2020年1月初版公開、2020年12月更新)
記事 イノベーション GAFAに委ねられない! 各国で盛り上がる「データ主権」議論の考え方 2019/12/17 「GAFAをはじめとするプラットフォーマーに個人データを預けて、いいのだろうか」──。データ漏えいやプライバシー侵害などの事件や事故が増加する中で、デジタル時代のアイデンティティが議論され始めている。プラットフォーマーのデータ取り扱いに対する不信感だ。有効策の1つが、自分自身でデータをコントロールすること。野村総合研究所(NRI)とNRIセキュアテクノロジーズ、JTBの3社が2019年11月初旬に作成したデジタル時代のアイデンティティ管理に関するホワイトペーパーは、自己主権型/分散型アイデンティティの議論を提案する。
記事 医療IT 医療ITがことごとく「スケーラビリティの限界」を迎える理由 2019/11/12 医療業界においてITの果たす役割は、医療の品質と効率を含むあらゆる観点で非常に重要であるが、医療ITがその真価を発揮するには、ある一定の守るべきルールとしての標準と規約がある。どれほど高度に独自のカスタマイズを行っても、それらのルールから外れていたために、最終的に「スケーラビリティの限界」を迎える医療ITが後を絶たない。なぜなら、その標準と規約が、規模の拡大とともに必ず必要となる「ITの相互運用性」を担保するものだからである。本稿では、今後の医療ITにおいて、最も重要な要素の1つである標準と規約について解説し、それがもたらす医療ITの相互運用性について述べる。
記事 イノベーション 「健康になる家」ってどんな家? 積水ハウスらが狙う“医工連携”の商機 2019/11/07 医学と工学にまたがる産学連携を指す「医工連携」は、日本政府も補助金をつけて盛んに支援する分野である。対象には医療機器のほか非医療機器もあり、住宅などの建築も含まれる。2019年10月、大手住宅メーカーの積水ハウスはマサチューセッツ工科大学との提携を発表した。人口の高齢化に伴い、医工連携によるイノベーションを生み出そうという考えだ。しかし、医工連携によって医学的な効果が実証された住宅をすでに販売し、先行している住宅メーカーが群馬県にある。