ボーランド、SOAに対応した分散アプリケーション用ミドルウェア「Borland VisiBroker 7.0」を発売

　ボーランドは、分散アプリケーション用ミドルウェアVisiBrokerの最新版「Borland VisiBroker 7.0」の販売および出荷を本日より開始する。また、J2EE. アプリケーション・サーバーである「Borland AppServer. 6.6」もあわせて発表し、販売および出荷を6月9日より開始する。これまでBorland Enterprise ServerのVisiBroker EditionおよびAppServer Editionとして提供されていた両製品の機能が大きく強化され、独立した製品ラインナップとなった。

　VisiBroker7.0では、新しくSOA（サービス指向アーキテクチャ）に対応した。これにより、複数の異なる言語やプラットフォーム、規格で構築された分散アプリケーションとCORBAアプリケーションの容易な統合を実現した。また、ネットワーク機器メーカーに広く採用されているMontaVista Software社のLinuxプラットフォーム、MontaVista Linux CGE（Carrier Grade Edition）に対応したほか、リアルタイム機能を新たにサポートしたことで細かな制御を行うことができるようになった。

　キャリアからの厳しい要求を満たすため、組込みのデータ通信システムには高性能で信頼性の高いインフラが必要とされている。VisiBroker7.0は、高性能、高可用性、障害管理、リアルタイムパフォーマンスを要求されるテレコム業界に最適なミドルウェアを提供する。

　現在のアプリケーション開発においては、多様な技術が混在することでアプリケーションが複雑化する一方、ミドルウェアに対する要求が厳しさを増している。VisiBroker 7.0は高い性能や信頼性を保ちながらも、トランザクションの増加や新しいソフトウェアへの対応が可能といった多方面での優位性を提供する。また、CORBAアプリケーションの寿命を延長し、既存資産の投資価値を高めることができる。

　VisiBroker 7.0は、分散ソフトウェア・モジュール間通信の標準仕様であるCORBA技術を基盤としたエンタープライズ・ミドルウェアである。ミッションクリティカルなアプリケーションに最適化されており、C＋＋、Java、Microsoft C＋＋、C＃などマルチ言語に対応している。さらに、新しいCORBAアプリケーションを開発するためのコストとリスクを低減するビルド済みコンポーネントもオプションで使用できるほか、BorlandのIDE（統合開発環境）製品とも連携でき、CORBAアプリケーション開発の生産性を高め、市場投入までの時間を短縮することができる。

　AppServerは、要求の厳しいミッション・クリティカルなアプリケーションに最適化されたJ2EEアプリケーション・サーバーである。高い性能・信頼性を誇るAppServerは、J2EE 1.4規格およびJDK5をサポートし、CORBAおよびJ2EEアプリケーションとの緊密な統合が必要とされるパッケージ・ソフトウェア・アプリケーションおよびシステム環境への組み込みに非常に適している。

　Borland VisiBroker 7.0は本日より販売・出荷を開始し、価格は開発／運用ライセンスの31万5,000円（税込から。Borland AppServer 6.6は6月9日より販売・出荷を開始し、価格は運用ライセンスの157万5,000円（税込）から。