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- 2023/06/16 掲載
Microsoft Entraとは何か?マイクロソフトのセキュリティ・ID管理サービスのゆくえ
Microsoft Entraが有する5つのソリューション
最近になって、Azureのポータルの「Azure Active Directory」ブレードや、Azure Active Directory(Azure AD)のドキュメントに、“Azure ADはMicrosoft Entraの一部”であるという表現を目にするようになりました(画面1)。Microsoft Entraについて何も知らなければ、いったい何のことなのか、何か変わるのかと思うに違いありません。Microsoft Entraは、2022年5月末に発表され、一部プレビュー中のサービスも含みますが、一般提供されています。Microsoft Entraとは、現状、以下の5つのサービスからなる、製品ファミリーのことを指します(図1)。
- Azure Active Directory(Azure AD)・・・ クラウドのIDとアクセス管理ソリューション
- Microsoft Entra Permissions Management(権限管理、アクセス権管理、アクセス許可管理)・・・ マルチクラウド対応のクラウドインフラストラクチャーエンタイトルメント管理(CIEM)ソリューション
- Microsoft Entra Verified ID(確認済みID、検証済みID)・・・ オープン標準ベースの分散型IDサービス
- Microsoft EntraワークロードID(プレビュー)・・・ ソフトウェアワークロードに割り当てるIDのフェデレーション、保護、条件付きアクセスなど
- Microsoft Entra IDガバナンス(プレビュー)・・・ IDのライフサイクル管理ソリューション
Azure ADについては、Microsoft 365(旧、Office 365)やWindows 365 Cloud PCに必須のクラウドベースのIDとアクセス管理基盤サービスです。Azureサブスクリプションを利用していれば、少なくとも1つのAzure ADテナント(ディレクトリ)を持つため、皆さん良く知っているサービスでしょう。
Microsoft Entra Permissions Managementは、日本語のポータルやドキュメントでは「Microsoft Entra権限管理」「Microsoft Entraアクセス権管理」「Microsoft Entraアクセス許可管理」のように訳が統一されていないことに注意してください。
Microsoft Entra Verified IDは、もともと「Azure Active Directory Verifiable Credentials」として開発されてきたもので、一般提供のタイミングで名称が変更され、Microsoft Entra製品ファミリーに加わりました。この製品も「Microsoft Entra権限管理」「Microsoft Entraアクセス権管理」のように訳が統一されていないことに注意してください。
残る2つの製品はプレビュー中のものです。Microsoft EntraのAzure AD以外の製品がどのような製品なのか、何に役立つのか、筆者自身とらえきれていません。ハイブリッド、マルチクラウド、そしてあらゆるものがつながる現在の、そしてこれからの世界で、デジタル化の基盤となるIDとアクセスのニーズに対して、包括的なソリューションを提供するもののようです。詳しくは、上記のリンク先にある各製品のドキュメントで確認してください。 【次ページ】統合されたAzure ADの既存機能はどう変わる?
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