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  • 2023/08/22 掲載

Microsoft 365 Copilotは何がすごい?「生成AI」はブームで終わってしまうのか

山市良のマイクロソフトEYE

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2022年末に突如として注目を集めることになったOpenAIの「ChatGPT」、2023年1月にマイクロソフトが数十億ドルの追加投資を行うと発表して以降、生成AI技術を自社の製品やサービスに次々に導入し始めています。そのほとんどはプレビューの段階ですが、マイクロソフトはあらゆる分野において、AIソリューションに大きくかじを切りました。

執筆:フリーライター 山市 良

執筆:フリーライター 山市 良

IT 専門誌、Web 媒体を中心に執筆活動を行っているテクニカルライター。システムインテグレーター、IT 専門誌の編集者、地方の中堅企業のシステム管理者を経て、2008年にフリーランスに。雑誌やWebメディアに多数の記事を寄稿するほか、ITベンダー数社の技術文書 (ホワイトペーパー) の制作やユーザー事例取材なども行う。2008年10月よりMicrosoft MVP - Cloud and Datacenter Management(旧カテゴリ:Hyper-V)を毎年受賞。岩手県花巻市在住。
主な著書・訳書
『インサイドWindows 第7版 上』(訳書、日経BP社、2018年)
『Windows Sysinternals徹底解説 改定新版』(訳書、日経BP社、2017年)
『Windows Server 2016テクノロジ入門 完全版』(日経BP社、2016年)
『Windows Server 2012 R2テクノロジ入門』(日経BP社、2014年)
『Windows Server 2012テクノロジ入門』(日経BP社、2012年)
『Windows Server仮想化テクノロジ入門』(日経BP社、2011年)
『Windows Server 2008 R2テクノロジ入門』(日経BP社、2009年)
など

photo
マイクロソフトが提供する生成AIにはどのような特徴があるのだろうか
(Photo/Shutterstock.com)

あらゆる分野で生成AIの利用が可能に

 マイクロソフトは、生成AI機能を搭載した以下の機能を、一般向けに無料公開しています。Bingチャットは、Microsoft Edgeの「検出」機能(bアイコン)からも利用できるようになったため、利用してみた方も多いと思います(画面1)。
Bingチャット
https://www.bing.com/chatまたはMicrosoft Edgeの「検出」機能から

Bingイメージクリエーター
https://www.microsoft.com/ja-jp/edge/features/image-creator
画像
画面1:Bingチャットを利用したPowerShellスクリプトのコーディング支援。期待した結果が得られるまで、いろいろ質問の仕方を変える必要があるかもしれない

 2023年5月に開催されたマイクロソフトの開発者向け年次イベント「Microsoft Build 2023」、そしてそれを日本向けに再構成し、6月に開催された「Microsoft Build 2023 Japan」は、まさに生成AIの話題一色でした。それは、一般向けではなく、主に開発者向け、および企業向けのAIソリューションです。

 生成AI機能が提供される企業向け製品やサービスを以下に示します。既に一般提供(GA)されているものもありますが、多くはパブリックプレビューまたは限定的なプレビューとして提供が始まったものばかりであり、その機能や名称は変更される可能性がありますし、提供されなかったり、別の機能が追加されたりする可能性もあります。



 Build 2023のデモなどを見る限り、Copilot(副操縦士)という名前を持つ機能は、アプリケーション開発やドキュメントの作成の効率を大幅に向上してくれると期待して良さそうです。

 たとえば、アプリケーション開発では、自然言語による指示でコードを自動生成させたり、別の言語に変換したり、コードの最適化の提案やバグの発見に役立てることができます。AIによる回答は、ただ楽をできるというだけでなく、新たな発見や学びにつながるでしょう。

マイクロソフトが示す「責任あるAI」とは

 OpenAIのChatGPTでは、会社組織での利用が機密情報の漏えいのリスクを増大させたり、実際に漏えいしてしまったりした事例が問題になりました。マイクロソフトは多数のサービスや機能の実装を始めていますが、一方で「責任あるAI」を強調しています。
Microsoftの責任あるAIの基本原則
https://www.microsoft.com/ja-jp/ai/responsible-ai?activetab=pivot1%3aprimaryr6
 マイクロソフトは「責任あるAI」の基本原則に従い、倫理に違反しないことや、モデルの再学習に顧客データを使用しないことを明確にしています。たとえば、Azure Open AI ServiceのFAQには以下のように説明されています。各種Copilot機能についても、同様のFAQが見つかります。
モデルのトレーニングには自社のデータが使用されますか?
Azure OpenAI では、モデルの再トレーニングに顧客データは使用されません。 詳細については、Azure OpenAI のデータ、プライバシー、セキュリティのガイドを参照してください。
 さらにマイクロソフトは、2023年7月末よりAzure Open AI Serviceの東日本リージョンでの提供も開始しており、この分野に関して、欧米だけでなく、アジア、特に日本の行政機関や企業への特段の配慮も見せています。 【次ページ】広がるリスク、AI活用の先に待ち受けているものとは

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