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- 2024/09/13 掲載
顧客へのメール作成不要は当たり前、Salesforce MVPが大注目のAI新機能とは
連載:イチからわかるSalesforce最強活用術
セールスフォースの各イベントに見る「役割」とは
まず、セールスフォースが開催する各イベントについて簡単におさらいしたい。同社が毎年秋にサンフランシスコで開催するのが、世界最大級のイベントである「Dreamforce」だ。ここでは、これから市場に投入する新しいコンセプトについて、基調講演やブレイクアウトセッションを通じて発表している。
このDreamforceで発表された新しいコンセプトは、次の年の「TrailblazerDX」や「Salesforce Connections」といったイベントで、業種・業態別に最適化された機能として発表され、アーリーアダプターの事例とともに詳細なイメージを参加者に伝えている。
たとえば、Salesforceの生成AIサービスは、2023年9月のDreamforceで「Einstein GPT(注)」としてコンセプトが発表され、今年3月のTrailblazerDXで実際のユーザーが使える機能としてリリースされた、という経緯がある。
プロント入力が「超ラク」になる新機能
今年3月のTrailblazerDXでは、Einstein GPTが営業支援向けの「Einstein for Sales」、カスタマーサービス向けの「Einstein for Service」というようにSalesforceの製品ごとに最適化された機能として提供されることが発表された。さらに同イベントでは、Salesforceの生成AIを語る上で外せない機能も発表された。
その機能が「Prompt Builder」だ。
生成AIを利用する上で生成AIに対して出す指示はプロンプトと呼ばれるが、従来であれば生成AIから最適な回答を得るための最適なプロンプトを作成するには、いわゆる「プロンプトエンジニアリング」が必要だった。
一方、Salesforceでは、Prompt Builderにより、たとえば顧客向けのメール文案を生成AIが作成するためのプロンプトのテンプレートを、あらかじめ管理画面で登録しておくことができる。
プロンプトに対してSalesforce上に格納されている顧客データや商談のデータといったさまざまな情報をグラウンディング(生成AIがより正しい回答を返すために、生成AIに対して送信するプロンプトに対してさまざまな情報を付け加えること)することで、より実際の利用シーンに即したプロンプトをLLMに送信することが可能になるのだ。
これによってSalesforceの利用ユーザーはプロンプトを意識することなく、生成AIから最適な送信メールの文案を得ることができる。
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