• 2008/09/08 掲載

成長企業のコスト削減を実現するグリーンIT対応ブレード・サーバーの選び方--日本IBM 部長 久野氏(2/2)

成長企業のITインフラを最適化するIBM BladeCenter S

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エネルギー効率、安定性、高い互換性で、
成長企業をフルサポート

日本アイ・ビー・エム 久野 朗氏
「IBMのブレードサーバなら、成長企業の長期的な
ビジョンに立ったIT投資を柔軟に推し進める
ことができます」
──グリーンITやコスト削減の課題解決に対して、IBM BladeCenter Sにはどのような強みがあるのでしょうか。

 まずはエネルギー効率ですね。ブレード・サーバーは各社から出ていますが、IBM BladeCenter Sの電気エネルギー効率は、その中でも特に優れていると自負しています。まず、サーバー内部のAC/DC電源交換効率が良いという点があります。それから、サーバー内部の換気効率が優れていること。つまり、シャーシの中の空気の流れをスムーズにすることによって、空冷ファンのモーターにかかる負荷を抑えたり、シャーシ内の温度によりモーターの回転数をコントロールする仕様になっていることなどがあります。これが電気代を低減する大きな要となるアーキテクチャーとなっているのです。

 安定性も大きな強みです。もしサーバーが不安定であれば、そのぶん余分な人・モノが動かざるをえなくなってしまいます。これは環境やコスト削減に対して大きなマイナス要因です。なぜIBM BladeCenter Sが安定性を保てるのかというと、ケーブルを従来のラック型サーバーに比べて9割以上、削減することに成功しているからなのです。

 実は、サーバーの障害の原因のおよそ半分がケーブルに由来すると言われています。たとえば、奥まで差し込んでおかなかったために緩んで抜けてしまったり、ケーブルがサーバー周りにとぐろを巻いているために、人が歩くときに引っ掛け抜いて断線してしまったり、ケーブル同士が絡み合ってしまったり。ケーブル関連のトラブルを防止できれば、100あるサーバーのトラブルを55程度までに減らすことができると言われています。また多くの回路を二重化していることによって、システム全体が安定して稼働できるという面もあります。

 最後に強調しておきたいのが高い互換性です。IBMのブレード・サーバーは2002年の発表以来、基本の技術を変更していません。互換性をなくしてしまえば、ゆくゆくは買い直しを余儀なくされてしまいます。しかしIBM BladeCenter Sならば、たとえば今年のブレードと5年前のブレードとを一緒に稼働させることができます。

 これにより成長企業は長期的なビジョンに立ったIT投資を、柔軟に推し進めることができます。アプリケーションのライフサイクルなどに合った拡張性を実現できるのです。つまり成長企業の成長に合わせてサーバーを拡張していけるわけです。そういった点で、お客さまの継続的な投資に対応できる製品であると自負していますし、こうした長期的なビジョンに立った効率的なIT投資を支援することは、サーバーをはじめとした製品の廃棄そのものの減少につながり、これも1つのグリーンITだと考えています。

──そのような数多くのメリットを持つIBM BladeCenter Sはどのように導入することが可能なのでしょうか?事例などもあればお教えください。

 まずIBM BladeCenter Sの導入方法には、2つあると思います。1つ目は、サーバー1台をブレード・サーバー1枚に置き換える方法。2つ目は、既存の複数台あるサーバーを1枚のブレード・サーバーに置き換える方法です。

 投資に対する効果はもちろん後者のほうが優れていますが、前者の場合であっても、2~3年で初期コストは回収していただけます。つまり、2~3年でIBM BladeCenter S 1台の価格程度のコスト削減につながります。

 こうした成長企業の取り組みのうち、具体的な導入事例としてご紹介しているのが、七田チャイルドアカデミーさまです。七田チャイルドアカデミーさまは、全国約460ヶ所に直営とフランチャイズで、幼児教室を展開されています。安定稼働とサポートの手厚さが決め手になり、IBM BladeCenter Sを導入していただきました。

 この事例では、導入後、SQL Serverの処理速度が3倍になるという飛躍的な向上が見られました。これにより、今まで1時間半かかっていた月次処理が、半分以下の40分程度に短縮されたという、うれしいご連絡をいただいています。

 さらにスペース・コストの面も改善されました。従来のサーバー環境では、スチール製のラックに6~7台のサーバー、それぞれのキーボードとモニター、台数分のUPS(無停電電源装置)などで配線も雑然とされていたそうです。しかし、IBM BladeCenter Sを導入された後では、3枚のブレード・サーバーを納めた1台のシャーシのみとなり、使用スペースは1/6ほどになりました。

 また管理する台数が減ったことで、運用しやすくもなったとのお声もいただいています。

IBMのグリーンITは大企業だけのものではない

日本アイ・ビー・エム 久野 朗氏
「Project Big Greenは、
大企業のためのものだけではありません。」
──IBMのグリーンITというと、大企業を対象としたものというイメージがありましたが、成長企業のコスト削減にも十分に活用できるソリューションを提供されているのですね。

 2007年にIBMは、グローバルで毎年10億ドルもの予算を投じるエネルギー効率化プロジェクト「Project Big Green」を発足させました。Project Big Greenでご提案するソリューションのベースになっているのは、消費電力と排熱の低減に貢献する「Cool Blue」というテクノロジー・コンセプトをはじめ、ハードウェア、ソフトウェア、さらにシステム、データセンターにおけるエネルギー効率化など、熱対策だけにとどまらない、サーバールーム全体での環境対策です。

 Project Big Greenは、大企業のためのものだけではありません。さまざまな技術的な裏付けをもとに、成長企業の皆さまにとって投資効果の高いグリーンITソリューションを提供してまいります。

──今後、日本IBMがグリーンIT、ひいては成長企業のコスト削減に対してできることは何でしょうか。

 どれだけ温室効果ガスを削減したか、証明書を発行するような事業展開もニーズに合わせて視野に入れていきたいと考えています。排出権取引については、すでにEUでは国レベルで、アメリカでは州レベルで法制化されています。日本では条例レベルでもまだその動きはありませんが、そう遠くはないうちに、わが国でも排出権取引の制度化がなされてくるでしょう。そういった将来像も含め、今後も成長企業の皆さまのさらなる飛躍に貢献できればと考えております。

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