- 2025/09/28 掲載
無料でここまで……グーグル翻訳の「新機能」が“英会話教室超え?”AI語学学習の衝撃(2/3)
グーグル翻訳アプリを開き、画面下部の「Practice」をタップ。まず自分のレベル(基礎・中級・上級)を選択し、学習目標を設定する。
たとえば「街中での移動や日常会話ができるようになりたい」といった具体的な目標を入力すると、AIが即座にカスタマイズされたシナリオを生成してくれる。
実際の練習では、「最寄りのバス停への道を尋ねる」「隣人にあいさつする」「趣味について話す」といった実用的な場面が次々と提示される。
各シナリオでは、リスニング練習とスピーキング練習を選択可能。リスニングでは会話を聞いて該当する単語をタップし、スピーキングでは実際に声を出してAIと対話形式で練習を進めていく仕組みだ。
現在、英語話者向けにはスペイン語とフランス語、スペイン語・フランス語・ポルトガル語話者向けには英語の練習が可能となっている。日本人向けの学習機能も今後追加される可能性は高い。
グーグルによると、毎月約1兆語が翻訳・検索・画像翻訳で処理されているという。この膨大なデータとAIの進化により、翻訳の品質と速度は飛躍的に向上。もはや単純な言語間の変換を超えて、学習・理解・会話をサポートする総合的な言語パートナーへと進化を遂げた。
再度強調するが、最も衝撃的なのは、これらの機能が追加料金なしで使えることだ。スマホにインストールされている無料アプリが、月額数万円の英会話教室と同等、あるいはそれ以上の価値を提供し始めつつあるのだ。語学学習の民主化が、ついに現実のものとなった瞬間といえるだろう。
日本人が使うべき「AI語学ツール」の賢い選び方
グーグル翻訳の無料Practice機能は画期的だが、現時点では語学学習者向けの日本語対応がまだ実装されていない。そこで注目したいのが、日本市場で急成長を遂げている2つのAI英会話アプリだ。どちらも月額数千円で、英会話教室の1/10以下のコストで本格的な学習が可能となっている。まず国産アプリの「スピークバディ」。2016年にリリースされ、累計ダウンロード数は500万を突破。グーグル検索トレンドでも「AI英会話」の検索数が「英会話教室」や「オンライン英会話」との差を年々縮めており、もはや「あたりまえの選択肢」として定着しつつある。
最大の特徴は、1000以上の実践的なシーンが用意されている点だ。ビジネス会議、出張、プレゼンテーションから、ホテル・飲食店での接客英語、ITプロジェクトに特化した専門英語まで幅広くカバー。15分で1レッスンが完了するため、通勤時間や昼休みでも無理なく継続できる設計となっている。
料金は月額3,300円、年間プランなら月あたり1,983円(年額2万3,800円)。CEFR-Jという国際基準に基づいたレベルチェックテストで、発音・流ちょうさ・正確性・表現の幅・文章構成を多面的に診断し、個人に最適化されたカリキュラムを提案してくれる。さらに苦手な発音を検知してピンポイントでトレーニングする「パーソナル発音トレーニング」機能も搭載されている。
一方、シリコンバレー発のAI英会話アプリ「Speak」は、OpenAIの最新技術を活用した次世代型アプリだ。その強みは、アクセントのある英語でも高精度で認識できること。従来の音声認識モデルはアクセント付き発話の認識精度が低かったが、独自の深層学習により、日本人特有の発音でも正確に理解してくれる。これにより初心者でも安心して発話練習に取り組める環境を実現した。
選び方のポイントは明確だ。豊富なコンテンツと日本企業179社への導入実績を持つ「スピークバディ」は、ビジネス英語や資格対策など明確な目標がある人に最適。
一方「Speak」は、最先端のAI技術により、より自然な会話練習を求める人や、発音に自信がない初心者に向いている。どちらも無料体験が可能なため、まずは両方試して自分に合うものを選ぶのが賢明だろう。 【次ページ】45分でAI語学学習ツールをフル活用する方法
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