- 2025/12/12 掲載
流行語「どこで流行った?」声続出が示す……SNS「2026年の勝者」とは?
大手広告会社に19年勤務。その後、マーケティングコンサルタントとして独立。2021年4月より桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授。「東洋経済オンラインアワード2023」ニューウェーブ賞受賞。テレビ出演、メディア取材多数。著書は『話題を生み出す「しくみ」のつくり方』(宣伝会議)、『炎上に負けないクチコミ活用マーケティング』(彩流社:共著)など。
テレビで流行でもネットでは無風……頻発する“ねじれ現象”
12月1日、「新語・流行語大賞」(「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ)が発表され、年間大賞には高市早苗内閣総理大臣の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」が決まった。流行語大賞といえば近年、ノミネート語が発表されると同時に、ネットでは「聞いたことがない言葉ばかり」「この言葉って本当に流行ったの?」といった声が飛び交うのがほぼ恒例行事となっている。
以前であれば、テレビ番組が起点で話題になり、ネットでも話題になる──という事例が多かった。たとえば、今から20年前の2005年の年間大賞は「小泉劇場」、「想定内(外)」だが、両者ともにメディアとネットの両方で話題化した用語だ。
近年は、マスメディアでよく聞く言葉でも、SNSではさほど話題にはなっておらず、マスメディアにあまり接触しない人たち、たとえば若年層には知られていない用語も存在する。
逆に、SNSで話題になっても、マスメディアで取り上げられず、SNSを見ていない人たちには、聞いたこともない用語もある。今年のノミネート用語でいえば、「エッホエッホ」、「チョコミントよりもあ・な・た」がそれに当たるだろう。
今年は「新語・流行語大賞」トップ10に「オールドメディア」が入った。皮肉なことに、2025年はマスメディアとデジタルメディアの分断が加速した年であったことは紛れもない事実だ。
そして、この“分断”がビジネスシーンのSNS活用にとって重要な意味を持ちはじめている。 【次ページ】“分断”こそが、「小さな企業」の追い風となるワケ
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