- 2025/12/12 掲載
OpenAIがGPT-5.2を正式発表、サム・アルトマンCEO「世界で最も賢い一般公開モデル」
長文理解、コーディング能力、ビジネス業務性能が大幅に向上、Gemini 3に対抗
OpenAIはGPT-5.2をプロフェッショナルな知識作業向けとして位置付け、複雑かつ段階的なプロジェクトの処理やスプレッドシート作成、プレゼンテーション生成などの実務タスクへの適用を強調している。これらの能力向上はGDPvalと呼ばれる知識作業ベンチマークでも明示され、GPT-5.2は44職種にわたるタスクで業界の専門家と比較して高い処理速度と低コストを実現したという報告がされている。
GPT-5.2には複数のバリエーションが用意されており、「Instant」「Thinking」「Pro」など異なる用途に最適化されたモードが提供される。これにより、迅速な応答から複雑な推論タスクや企業向けの高付加価値作業まで幅広いニーズに対応する。リリース当初は有料のChatGPTプランおよびAPIを通じて段階的に展開され、既存モデルのGPT-5.1やGPT-5、GPT-4.1も一定期間は並存する予定である。
GPT-5.2の正式発表は、競争環境が激化する中での戦略的対応として位置付けられている。OpenAIのサム・アルトマンCEOは、Googleが11月に発表した最新AIモデル「Gemini 3」に対抗する形で、12月初旬に社内で「コードレッド」体制を敷き、非中核的プロジェクトを一時停止して開発リソースを再配分したと報じられている。この措置は市場でのポジション維持と技術的優位の回復を図るための組織的対応であり、モデル完成に向けた迅速な開発進行に寄与したという報道もある。
また、GPT-5.2発表にあわせてOpenAIはDisneyとの大型契約を発表し、同社から10億ドル規模の投資を受けるとともに、Disneyの知的財産を用いたAI動画生成などの分野で協業を進めることが明らかになった。この動きは単なるモデルアップデートにとどまらず、実用面や市場戦略の拡大を見据えたものとして評価されている。
GPT-5.2はOpenAIのプロダクトラインで最上位のモデルとされ、先行するGPT-5およびGPT-5.1と同様にChatGPTや各種アプリケーションでの活用が進む見込みである。競合モデルとの比較では、GoogleのGeminiシリーズやAnthropicのClaudeなどの進展が指摘されており、この新モデルはOpenAIがAI競争の最前線でポジションを維持するための重要な一手とみなされている。
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