• 2025/12/12 掲載

米海軍、パランティアのAI「ShipOS」に4.48億ドル投資、造船効率化推進

米国の海軍艦艇建造やサプライチェーン管理の効率化

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アメリカ海軍は2025年12月、Palantir TechnologiesのAIソフトウェア「ShipOS」(Shipbuilding Operating System)に4.48億ドル(約665億円)を投資する計画を発表した。この投資は米国の海軍艦艇建造やサプライチェーン管理の効率化を目的としており、AIを活用して設計・建造・運用支援の各段階での作業を最適化する意図がある。
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(Photo/Shutterstock.com/GreenOak)
米海軍はパランティアのShipOSを通じて、従来の造船プロセスが抱えてきた長期的な遅れやコスト増大といった課題に対処すると説明している。ShipOSは複数のデータソースを統合し、工程上のボトルネックを特定、エンジニアリングワークフローの合理化やリスク予測を可能にする統合的なデータ駆動型の管理システムとして位置付けられている。

投資額448百万ドルの契約は海軍のMaritime Industrial Base ProgramとNaval Sea Systems Command(NAVSEA)により主導されており、当初は核潜水艦の建造プロセスに重点を置いて導入される計画だと報じられている。ただし将来的には航空母艦やその他艦艇、さらには関連する軍用機整備プロセスなどへも展開される可能性が示唆されている。

複数の報道では、ShipOSを用いたパイロットプロジェクトで既に顕著な効率改善が確認されていると伝えられている。具体的には、ある造船所での潜水艦スケジュール計画作業の工数が約160時間から10分未満に短縮された例や、別の現場での資材レビュー工程が数週間から1時間未満に削減された事例が報告されている。こうした実績が今回の大規模投資につながったとされる。

海軍関係者は、このAI導入により造船業界全体のスケジュール改善、能力向上、コスト削減が可能になるとの見解を示しており、米海軍の戦略的優位性維持の一環として位置付けている。今回の動きは、中国などとの海上戦力競争が激化する中での技術優先政策の一部でもあると報じられている。

パランティアにとってもこの契約は防衛関連事業の拡大を意味し、同社の株価上昇や将来的な海軍向けAI・データ分析ツールの展開強化につながるとの市場分析も報じられている。

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