- 2026/01/26 掲載
KDDI、旧シャープ堺工場跡地にAIデータセンター稼働、日本のAI社会実装加速
旧シャープ工場跡地を再利用、日本国内のAI競争力強化やデータ主権確保を支える拠点に
大阪堺データセンターは2025年4月にKDDIが旧シャープ堺工場の用地を取得し、既存の大量電力・冷却インフラを転用することで、通常より短い期間での整備を実現した。建物は地上4階建て、延べ床面積約5万7 000平方メートルで、再生可能エネルギー由来の電力を100 %使用する計画となっている。AIサーバーとしては「NVIDIA GB200 NVL72」、「NVIDIA H100/H200」などを採用、直接液体冷却方式と空冷方式を組み合わせた高効率な冷却システムを導入している。これにより、大規模なAI学習・推論処理やGPUクラウドサービスの提供が可能になっている。
同データセンターは、Googleの生成AIモデル「Gemini」のオンプレミス提供にも対応し、企業が機密データを国内で保持しながら活用できる「ソブリン性(データ主権)」を確保した運用環境を整えている点が大きな特徴だ。また、最大100 Gbpsの広帯域ネットワークや閉域網サービス「KDDI Wide Area Virtual Switch 2」などを備え、用途に応じた安全なデータ連携が可能としている。
活用例として、武田薬品工業とKDDIグループの医用工学研究所が連携し、2026年4月以降に医療ビッグデータの高度分析プロジェクトを進める計画がある。また、自動車や航空機などの製品設計における流体解析支援や、KDDIグループのELYZAと連携した国産AIモデル(LLM)の開発・推論環境としての活用も進められている。これらはAI社会実装を加速する取り組みの一環として位置づけられている。
短期間での稼働実現について、KDDIはTelehouse渋谷データセンターで培った水冷技術や長年のデータセンター構築・運用の知見を活用したことが寄与したとしている。大阪堺データセンターは、AI処理に特化した国内基盤として、日本国内の産業競争力強化やデータ主権確保を支える拠点になるとの見方が示されている。
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