• 2026/03/22 掲載

米国防総省がパランティアのAI「Maven」を指揮統制に正式採用

意思決定の迅速化と統合軍全体でのAI活用を推進

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米国防総省はデータ企業パランティアのAI指揮統制プラットフォームであるメイブンスマートシステムを全軍の公式プログラムとして正式に採用する方針を明らかにした 。戦場のデータを瞬時に分析し標的を特定する同システムを軍の中核システムに据えることで意思決定の迅速化と統合軍全体でのAI活用を一段と深める狙いがある。
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(画像:ビジネス+IT)
 スティーブファインバーグ国防副長官が3月9日付で省幹部や軍司令官に宛てた書簡により同システムを正式なプログラムに指定する決定が判明した。この措置は9月に終了する今年度中に施行される予定となっている。メイブンスマートシステムは人工衛星やドローンおよびレーダーなど150以上の異なる情報源から得られる膨大なデータを一つの画面上に統合し人工知能を用いて敵の車両や兵器庫といった標的を自動的に検知するソフトウェアである。

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【図版付き記事はこちら】米国防総省がパランティアのAU「Maven」を指揮統制に正式採用(図版:ビジネス+IT)

 従来は分析官が手作業で半日以上かけていた標的特定作業を1分未満にまで短縮しすでに米軍の主要なAIシステムとして機能している 。直近のイランに対する標的攻撃でも数千回にわたり作戦支援に活用された実績がある。

 システムは自律的に攻撃を実行するものではなく最終的な兵器使用の承認は人間のオペレーターが下す体制が維持されている。2017年にドローン映像の自動解析を目的として始まったプロジェクトは現在では大規模言語モデルを組み込み自然言語による質問への応答や作戦案のシミュレーションが可能な水準へと進化を遂げた。

 国防総省は今回の公式プログラム化により全組織における導入プロセスを効率化し長期的かつ安定的な資金供給体制を確立する 。ファインバーグ国防副長官は書簡内でAIを活用した意思決定を戦略の基盤に据えるため集中的な投資が不可欠であると強調した。

 今後30日以内にシステムの監督権限は国家地理空間情報局から国防総省のデジタルAIオフィスへ移管され将来の契約管理は陸軍が担う 。パランティアは米政府との間で契約規模を拡大させており昨年夏には陸軍と最大100億ドルの契約を発表し2025年5月には同システムの契約上限額が13億ドルへと引き上げられ。

 一方でシステム内部でアンスロピックのAIツールが使用されている点に関し国防総省が安全基準を巡る対立から同社をサプライチェーンのリスクと見なした経緯があり本格的な運用拡大に向けて解消すべき課題も存在している。

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