- 2026/06/05 掲載
コンサル業界、倒産件数が過去最多ペースに…“冬の時代”到来で廃業ラッシュ加速か
経営コンサルティング業の倒産・廃業が過去最多ペース
2026年1月から5月までに発生した経営コンサルティング業の倒産は74件で、集計開始以降最多だった前年同期の69件を上回った。休廃業・解散は前年同期比12.8%増の168件に達した。このままのペースで推移した場合、年間で600件を超える事業者が市場から退出する計算となる。倒産や廃業が急増する背景には、コンサルティング業務の急速なコモディティ化が存在する。生成AIの性能向上に伴い、基礎的なデータ収集や分析、資料作成、汎用的な研修コンテンツの提供といった業務がAIに代替されつつある。独自の専門性を持たない事業者の競争力は著しく低下した。中でも深刻な影響を受けているのは、行政向けの申請書類作成代行や、中古車・LEDを用いた節税スキームの指南など、実質的な課題解決を提供しないビジネスに依存していた企業である。コロナ禍で需要が急増したIT関連の補助金申請代行は、審査の厳格化や新規参入の増加、需要の一巡により受注環境が悪化した。小規模事業者は特定案件への依存度が高く、顧客の予算見直しやプロジェクト中断の影響を直接受けやすい。
一方で、最大の固定費である優秀なコンサルタントの人件費を削減すればサービスの品質低下と顧客流出を招くため、機動的なコスト削減を実施しにくい構造にある。売上高の急減と高コスト体質が重なり、資金繰りに行き詰まるケースが相次いだ。国内の経営コンサルティング市場は2023年度に売上高ベースで4兆円を突破し、従業員数も17万人規模に達したが、現在は成長率が鈍化して明確な転換期を迎えている。顧客のニーズがリスクマネジメントやM&A、新規事業開拓といったより高度な課題解決へと移行するなか、労働集約的で制度に依存した旧来のビジネスモデルから脱却できない事業者の淘汰が進んでいる。
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