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- 2026/07/11 掲載
高市政権が「バーティカルAI」推進、戦略19分野に官民集中投資
製造業や防衛、消防など19分野を重点領域に指定
改定案の特徴は、汎用的な大規模言語モデルの開発基盤確保に留まらず、日本の強みである現場データを生かせるバーティカルAIに戦略の重点を置く点を明記したことにある。政府は19分野を重点領域に指定し、「市場性」「公共性」「戦略性」の3つの観点から分類した。
市場性を有する領域としては、民間投資の回収効率が高くグローバル展開が見込める製造、物流・交通、情報通信、金融、創薬の5分野を指定した。公共性のある領域には、人口減少に伴う人手不足など社会課題の解決に直結する医療・介護・福祉、農林水産、建設、教育、行政、エネルギーの6分野を位置づけ、政府主導で導入を加速させる。さらに戦略性のある領域として、国家の安全や経済安全保障に直結する防衛、警察、防災、消防、サイバー、海洋、宇宙、科学研究の8分野を定め、官需を通じて国内の開発事業者を育成する。
各分野における具体的な導入例や工程表も示された。消防分野では、深刻な人手不足への対応策として、119番通報に対するAI自動応答システムを2030年までに社会実装する目標を掲げた。通報内容の即時分析や現場指揮官への対応提案により、救急業務の効率化を図る。教育分野ではAIを活用した英語教育や教員の働き方改革への寄与、防衛分野では指揮統制における意思決定のAI支援システムなどを推進する。現場でのバーティカルAI活用が進むことで専門データの蓄積が加速し、結果として自律型ロボットなどに向けたフィジカルAIの開発基盤が強化される相乗効果を見込んでいる。
今回の基本計画改定には、AIの社会実装を促す開発・投資戦略に加え、制度設計も盛り込まれた。高性能なAIをサイバー攻撃からの防御に活用する安全保障上の対策や、特定の国や企業に過度に依存しない「AI主権」の確保、技術進展に対応するための法制度の機動的な見直しを明記した。政府は今後、規制改革と財政支援を組み合わせて民間企業の投資意欲を引き出し、AIを通じた産業構造の転換を図る。
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