- 2026/07/31 11:46 掲載
【GAFAM最新決算比較】マイクロソフト・AWS圧勝?市場が見抜く「AI投資」の決定差
GAFAM全社2桁増収、それでも株価は「2勝3敗」のワケ
GAFAMの最新決算が出そろった。5社はいずれも前年同期比で2桁増収となり、表面的には「全員勝者」に見える。ところが、決算発表後おおむね3時間以内の株価反応は、マイクロソフトとアマゾンが上昇し、アルファベット、メタ、アップルが下落する「2勝3敗」となった。最も鮮明な勝者はマイクロソフトだ。2026年6月期の売上高は前年同期比18%増の3,310億ドル(約49兆6,500億円)、Microsoft Cloudは27%増の2,140億ドル(約32兆1,000億円)だった。Azureの年間売上高も初めて1,000億ドル(約15兆円)を突破し、決算発表後の株価は時間外取引で約8%上昇した。翌日の通常取引でも約16%高となった。マイクロソフトは「AI投資を利益に変えられる企業」と判断された格好だ。
アマゾンも、発表後に株価が8%超上昇した。売上高は20%増の2,006億ドル(約30兆900億円)、営業利益は43%増の275億ドル(約4兆1,250億円)。一方、アルファベットは24%増収、メタは28%増収、アップルは16%増収だったが、3社とも売られた。
市場が見ていたのは増収率ではなく、AI関連の設備投資を、営業利益とキャッシュフローへどれだけ速く変換できたかという一点。決算の数字より、その「質」が問われる局面となった。
AWS・Azure・Google Cloud、好業績でも分かれた市場評価
クラウド3社の成長率だけを比べれば、首位はアルファベット傘下のGoogle Cloudだ。売上高は前年同期比82%増え、受注残は5,140億ドル(約77兆1,000億円)に達した。フォーチュン100企業の約90%がGemini Enterpriseを利用しているという。アルファベットのスンダー・ピチャイCEOは「AIへの投資が、事業のあらゆる部分で可能性を再定義している」と説明した。それでも株価は決算発表後に約5%下落した。市場が警戒したのは、AIデータセンターなどへの設備投資と、それに伴うフリーキャッシュフローの悪化である。クラウドが急成長しても、投資負担が利益の伸びを上回る可能性が意識された形だ。
対照的にAWSの売上高は37%増の422億ドル(約6兆3,300億円)となり、18四半期ぶりの高い成長率を記録した。AWSの営業利益は66%増の166億ドル(約2兆4,900億円)。売上高はアマゾン全体の約21%だが、営業利益の約60%を稼いだ計算になる。米アマゾン・ドット・コムのアンディ・ジャシーCEOは「AWSは活況を呈している」と強調した。
Azureも直近四半期で43%増となり、市場予想を上回った。それでも3社で評価が分かれたのは、売上高の伸び率より、営業利益、投資余力、キャッシュ創出力の違いである。AIクラウド競争は、成長率を競う第1幕から「誰が最も効率よく稼ぐか」を競う第2幕に入ったと言えるだろう。 【次ページ】メタとアップル、正反対のAI戦略でも売られた理由
AI・生成AIのおすすめコンテンツ
AI・生成AIの関連コンテンツ
PR
PR
PR