- 2026/08/03 09:00 掲載
Google DeepMindがノーベル賞受賞のAlphaFoldチーム解体、GeminiのAGI研究へ戦略転換
Geminiなどの汎用AIプロジェクトへ再配置
AlphaFoldは、アミノ酸配列からタンパク質の複雑な立体構造(折りたたみ)を精密に予測するニューラルネットワーク技術であり、50年来の科学的難問を解明した功績から、デミス・ハサビス氏やジョン・ジャンパー氏らが2024年のノーベル化学賞を受賞した。生命科学分野に革命をもたらした実績を持つが、同社の新たな戦略では、特定の専門予測モデルの単体開発にとどまらず、仮説構築から文献調査、実験提案まで科学研究プロセス全体を自動化するAIエージェントの開発に重点を置く。
Geminiを軸としたマルチエージェントシステム「Co-Scientist」などがその一例であり、AlphaFoldのような専門技術は汎用システムを構成する要素として統合される。創薬などの商業展開についてはスピンアウトしたIsomorphic Labsが引き継ぎ、独自エンジン「IsoDDE」を用いて製薬企業との提携や臨床試験を進め、DeepMind本体と役割を分担している。
今回の組織転換の背景には、OpenAIの「GPT-Rosalind」やAnthropicの「Claude Science」との間における開発競争激化がある。特化型モデルから高度な推論とツール連携を行う汎用システムへと業界の重点が移行した結果、同社は組織再編を実施した。しかし、プロダクト優先の急激なシフトは人材流出を引き起こし、AlphaFold主要論文著者の約25%が退職した。ノーベル賞受賞者であるジャンパー氏も、AIのコーディング能力向上を目指す社内チーム「Code Strike」への再配置を経て退職し、Anthropicへ移籍した。
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