- 2026/08/25 06:10 掲載
【単独】トップ5%社員はAIに何を学ばせる?越川慎司に聞く「17万人分析」意外な結果(2/3)
「AIを使いこなすほど成果が上がる」は本当か?
現在、私たちの働き方に大きな影響を与えているのがAIだ。多くのビジネスパーソンが「これから活躍するにはAIを使いこなすことが不可欠」と考えているだろう。越川氏はこの点についても調査を実施しており、その結果について次のように説明する。「AIを使いこなすことと成果を上げることに相関関係はありませんでした。トップ5%の中には、AIをまったく使わない人もいました。ただし、AIを使わない人たちの成果が伸び悩む傾向は確認できました。つまり、AIはすでに水や電気と同じ『インフラ』です。水や電気を使ったから成果が上がるわけではないのと同じです」(越川氏)
とはいえ、AIを積極的に活用している人の多くは「効率が上がった」「こなせる仕事量が増えた」と実感しているだろう。越川氏は、仕事の量だけに着目すると本質を見誤ると指摘する。
「努力量や仕事量を増やすほど成果が出る時代は2010年代に終わっています。現在成果を上げているのは、成果が出るメカニズムを獲得して、そこに全力を注いでいる人たちです。現実に、トップ5%の人たちは昔よりも働いていません。労力は少ないのに、成果は大きいのです」(越川氏)
トップ5%の優秀な人はAIに「〇〇」を学ばせる
では、少ない労力で成果を上げるメカニズムとは何か。その1つが「失敗確率を下げる戦略」だと、越川氏は説明する。「成功事例を参考にしてもうまくいきません。成功事例は環境要因が大きく、『その人だから』『その会社だから』といった偶然の要素が強いからです。一方、失敗要因は再現性が高い。たとえば、資料を5パターン作り、2つが採用されて3つがダメだったとすると、トップ5%の人はダメだった3つを徹底的に研究するのです」(越川氏)
これは、AIの使い方にも現れていると越川氏は説明する。具体的には、仕事ができる人は成功事例よりも失敗事例をAIに学ばせているという。また、利用しているAIツールの数は平均で2.5個というデータもある。
「ChatGPTだけを使っていたら、やはり結果が偏ってしまいます。そこで、たとえばClaudeを使って、ChatGPTに聞いたのとは反対のことを聞いて検証するといったことを、優秀な人たちはやっています」(越川氏)
越川氏が代表取締役を務めるクロスリバーでは、9年前からAIにフルベットしており、9つのAIサービスを使い続けているという。 【次ページ】3年半で謝罪訪問585件…AIには奪えない「人間の価値」
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