• 2026/08/25 11:30 掲載

中国政府系ハッカー、ディープシーク悪用で攻撃量2倍超

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台湾のサイバーセキュリティ企業チームT5の最新調査によると、中国政府関連の攻撃集団がディープシークなどのAIをサイバー攻撃に組み込み、AI利用を始めてから攻撃量が2倍超に増えているという。
 チームT5の調査では、ディープシークなどのAIが偵察から脆弱性の悪用、攻撃コードの作成まで、攻撃の複数段階に組み込まれていることが明らかになった。中国関連の攻撃集団「Grimfengxi」はディープシークで脆弱性悪用コードを作成。「Huapi」はディープシークとみられる中国製AIを台湾企業のメールシステムへの攻撃に使い、「Teleboyi」はインターネット上から1000件のIPアドレスを収集し、企業ドメインを把握する作業にAIを利用したという。米ブルームバーグが24日(現地時間)、同社への取材を基に報じた。

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【図版付き記事はこちら】
攻撃者が使うAIモデルはディープシークだけではない
(画像:本文をもとに生成AIで作成)

 チームT5の首席アナリスト、チャールズ・リー氏は、ディープシークは比較的高性能でサイバー分野の安全策が少ないため、中国の攻撃者に選ばれやすいとの見方を示した。一方、同社は個々の攻撃でどのAIモデルが使われたかを常に特定できたわけではないとしている。

 ディープシークの攻撃利用は他でも確認されている。米パロアルトネットワークスの脅威調査部門Unit 42は7月30日、中国語話者の攻撃者がオープンソースのHermes Agentにディープシークを推論エンジンとして組み込み、標的探索、脆弱性評価、公開されたPoCの取得、攻撃試行を自律的に進めたと発表した。Unit 42は、この攻撃者を中国・珠海市を拠点とする人物と評価しているが、中国政府との関係は示していない。

 AIが攻撃工程を連続して実行する動きはディープシークに限らない。米アンソロピックは2025年11月、中国政府の支援を受けたと高い確度で評価する集団がClaude Codeを使い、世界の約30組織への侵入を試み、一部で成功したと発表した。偵察や脆弱性の発見、攻撃コードの作成、認証情報の取得などをAIに担わせ、戦術的な作業の80~90%をAIが実行したと分析している。

 チームT5、Unit 42、アンソロピックが確認した事例は、攻撃者の帰属や侵害の成否がそれぞれ異なり、同一の活動とみなすことはできない。ただ、こうした事例から、AIが攻撃コードを書く補助役だけでなく、偵察や標的選定、攻撃実行を連続して進める「実行役」に使われ始めたことが明らかになっている。

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