- 2026/09/19 12:00 掲載
カリフォルニア州、AI暴走時の緊急停止「キルスイッチ」の導入を検討へ
AIが制御不能になった際に強制停止させる機能の導入義務化検討
専門家グループが議論を進め2カ月以内に州法整備に向けた方針を知事に提示する予定だ。今回の行政命令は同州議会を通過した包括的なAI規制法案を巡る動向と密接に関連している。先に可決された法案は一定の計算量と開発費を超えた最先端AIモデルを対象とし、開発者にキルスイッチの実装や第三者による監査を義務付ける内容であった。
しかしイノベーションの阻害やオープンソース開発への悪影響を懸念する産業界や政界からの反発が強く、ナンシー・ペロシ元下院議長らも反対姿勢を示していた。これを受けニューサム知事は9月29日に同法案への拒否権を発動した。 知事は拒否権発動の声明で、破滅的なリスクを防ぐという法案の目的には賛同しつつも、規模やコストのみを基準とした画一的な規制は実際の運用環境やリスクを考慮しておらず不適切であると指摘している。
特定の小型モデルがもたらす危険性が見過ごされるおそれがあり、技術の進歩に即した柔軟でリスク順応型の規制枠組みが必要だとしている。行政命令に基づく新たな検討はこの拒否権発動に伴う代替措置として位置づけられており、より科学的かつ実証的な分析に基づいた安全対策の構築を目指している。
巨大モデルへの直接介入が見送られた一方でカリフォルニア州は分野別のAI規制を段階的に進めている。知事は9月中に生成AIの学習データの公開を義務付ける法案や、AI生成コンテンツへの電子透かしの埋め込みを義務付ける法案など計18のAI関連法案に署名し成立させた。
さらに直接的な技術介入を避けて透明性向上とガバナンスを重視する新たな枠組みへの転換を図っている。 カリフォルニア州にはオープンAIやアンスロピックといった世界的なAI企業が本社を構えており、同州の政策はアメリカ国内のみならず世界の業界基準に影響を及ぼす。
連邦レベルでの包括的なAI法案の整備が難航するなか、同州がどのような規制と技術開発のバランスを打ち出すのか今後の専門家グループの報告と新たな立法措置が焦点となる。
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