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- 2026/10/30 16:44 掲載
Firefox直近6版を1本約1,000ドルで攻略、AIが突く「パッチギャップ」の恐怖とは?
攻略できたのは、9月17日~10月26日に公開された156.0、156.0.1、157.0、157.0.1、158.0、158.0.1の6リリース。課題は、Firefoxで開くと端末内のファイルを読み取って攻撃者に送るWebページを作ること。攻撃は2つの脆弱性をつなぐ構成で、1つは修正が公開されたもののまだ配布されていないバグ、もう1つはモデルが各試行で見つけ直した未公開のサンドボックス回避だったという。
実験は、Ubuntu 26.04の初期設定と公式のリリースビルドを使い、インターネットに接続しないオフライン環境で実施。各バージョンの公開時点で入手できた情報だけを与え、人の介入なしにモデルが自律的に進めた。1回の試行は最長48時間で、最短の成功は約12時間だった。
費用は1バージョンあたり約1,000ドル(約16万円、1ドル=157円で換算)。ただし環境の構築や予備試験を含む研究全体では、API費用が10万ドル(約1,570万円)を超えたという。グーグルのChromeには約10万ドルを投じたが、同等の攻撃は作れていない。成果はファイルの読み取りまでで、任意のコード実行には成功しなかったとしている。
エポックAIによると、GLM 5.3をこの使い方で動かしても、Z.aiを含む提供事業者の安全策や拒否は作動しなかった。
モジラは10月27日、Firefox 159.0で未公開だった脆弱性を修正した。エポックAIはモジラに開示している。159.0に同様の攻撃が成り立つかは確認しておらず、少なくとも大幅に難しくなっているとみている。Firefoxの利用者は2億人を超え、攻撃が成立すればパスワードや認証クッキー、私的なファイルが盗まれるおそれがあると指摘した。
同社は対策として、修正が公開コードに載ってから配布されるまでの期間を縮めることを挙げた。出荷まで修正を非公開にする、ベータからリリースへの移行を早める、連鎖しうる複数の脆弱性を同時に修正しない、といった案を示している。
では、公開済みの修正を突く攻撃は、すでにどこまで現実になっているのか。背景には、Windowsで試算された攻撃の費用と、実際の攻撃で使われた事例、そして次に控える新モデルの存在がある。
・Windowsの攻撃連鎖を1件約2,000ドルで作った、アンソロピックの検証
・Chromeで実際に悪用された「約4週間の空白」とは
・Kimi K3.1 Proの重み公開で、GLM 5.3の何が変わるのか
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