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- 2026/11/05 17:00 掲載
政府がサイバー攻撃被害の急増を受け緊急対策パッケージ、官民サイバー救援隊創設
官民連携による専門人材の派遣や脆弱性検証を前倒しへ
被害企業の初動対応を底上げする救援隊の派遣と情報集約体制の構築
2026年秋以降、流通や飲食、航空などの幅広い業界において、第三者の不正アクセスによる大規模な個人情報流出が相次いで発覚している。個人情報保護委員会の発表によると、同年4月から10月中旬までに不正アクセスによって外部へ流出した個人データは速報値で延べ2億6000万人分に達しており、社会基盤を揺るがす深刻な事態となっている。こうした状況を重く見た政府は、10月26日に初めて開催したサイバーセキュリティに関する関係閣僚会議で対策の強化を指示し、緊急対策パッケージの策定を進めている。複数のメディアの報道によると、政府は11月6日にもこの対策パッケージを公表する見通しである。対策の柱の一つとなるのが、官民の高度な専門人材で構成する新たな支援チームである官民サイバー救援隊の創設である。これまで、サイバー攻撃を受けた企業は自前で専門業者を手配して技術的な調査や復旧を行う必要があり、資金力や専門人材に乏しい企業では初動対応の決定的な遅れを生み出す要因となっていた。新設される救援隊は、支援の緊急性が高い企業や組織に対して直接派遣され、現場での原因調査やシステムの復旧を後押しする。年度内には派遣の調整を担う事務局を設置する方向で検討が進んでいる。
あわせて、被害企業からの情報集約体制も強化される。各省庁が所管する業界の被害企業から迅速に情報を集め、国家サイバー統括室に一元化する。分析結果をもとに、経営層や専門家など対象に合わせた的確な情報発信を行うことで、類似の手法による二次被害を防ぐ。また、事業者や個人が一覧で相談窓口や注意喚起を参照できる特設サイトを設置したほか、中小企業向けに提供されている支援枠組みの拡充も盛り込まれており、企業規模を問わず必要な支援にアクセスできる環境の整備を目指している。
政府は被害企業への支援策を打ち出す一方で、攻撃の未然防止に向けた防衛側の取り組みも加速させる方針だ。人工知能を活用した模擬的な攻撃テストを通じてシステムの弱点を洗い出す検証作業の前倒しなどが指示されている。さらに、政府はすでに運用を開始している能動的なサイバー防御を組み合わせて脅威に対抗していく考えを示している。国家レベルでの防衛体制の転換は、民間企業の実務やインシデントへの備えにどのような影響を与えるのか、その具体的な展望を次ページで詳述する。
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