クラウドかオンプレミスか、という選択肢のほかにノーツユーザ企業を悩ませるのが、ノーツですでに作りこんでしまったアプリの数々だろう。ノーツアプリが基幹系の一部として使われていたり、特定業務になくてはならないアプリになっていたりする場合は少なくない。
「現状維持は楽なように思えるかもしれませんが、ガバナンスやセキュリティの観点から見ても作り直すべきアプリは多いはずです。情報共有基盤の再構築に合わせて全体最適化を行い、必要なアプリのみ作り直すことをおすすめしています。」
森氏はそう語り、情報共有基盤の再構築をきっかけとしたアプリ資産の見直しを提案する。DBやアプリが乱立する状況を見直し、ユーザーの意識改革も合わせて進めることで、社内のITを全体最適化できる良い機会になるという。アクセンチュア社自身も早期からノーツを活用してきたユーザー企業であり、3年をかけてノーツからほかのアプリへと環境移行を行った経験を持つ。その経験に基づいたアドバイスだ。
情報共有基盤の再構築はビジネスの現場にも大きな影響を与えるため、十分な検討と準備の上で進めなければならない。アクセンチュアでは、ノーツからの移行を検討する企業のエンド・トゥ・エンドで支援する態勢を整えている。まず企業の現状と把握し課題を理解するところから始まり、要望に合わせたIT戦略の立案、実装と運用までをサポートする。情報戦略に単一の正解はなく、問いかけの中でその企業に最適な回答を探し、提案、実行すると森氏は言う。
「目指す価値は何か、そのために何が必要かを一緒に考え、そこで得た答を実行に移すところまですべてサポートします。絵に描いた餅にはしません。」
この言葉の裏付けとなっているのが、グループ企業であるアバナードの存在だ。アクセンチュアが立案した戦略や業務改革を、実装、エンジニアリングの面からサポートし、具現化する。ダイナミックCRMに独自のアセットを付加したアバナードオンラインサービスなど、クラウドサービスにもすでに実績を持つのが特徴だ。
3月26日に開催される
「ノーツ環境からの脱却 次世代型の情報共有基盤構築セミナー」において、戦略面を担当するアクセンチュアから森氏が、技術面を担当するアバナードからは田島氏が登壇し、クラウドを活用したノーツアプリ移行について講演を行う予定になっている。情報共有基盤にクラウドを選択すべき理由が経営者視点から語られる予定となっているので、ノーツからの移行を検討している企業の担当者は、すでにクラウドを検討中の方も選択肢を模索中の方も、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。