今回NECが納入したシステムは、各地域から収集した郵便物を形状に応じて分類・押印し、宛先住所を認識して配達地域ごとに区分する一連の作業を自動化するというもの。新システムの導入により、ポスマレーシアは従来4ヶ所のメールセンターで分散処理していた郵便物を、NMPH1ヶ所で処理することが可能となったという。

　NECが納入したのは、郵便物を形状に応じて分類し切手の位置を揃えた上で押印する装置「郵便物自動選別取り揃え押印機」が1台、手紙やはがきなどの郵便物を、配達地域にあわせて毎時4万1千通の速度で区分する「レター区分機」が6台、レター区分機では取り扱えない、大型郵便、雑誌、カタログ等の郵便物を毎時2万2500通の速度で区分する「大型・薄物郵便物区分機（フラットソータ）」が1台、レター区分機・フラット区分機で読み取った郵便物の画像から宛先住所を自動的に認識し宛先情報を区分機に転送する「統合OCR（光学文字読取認識）/VCR（画像打鍵）システム」が1式。OCRシステムでは、1秒間に70通の速度で数百万件の住所データベースとの照合を行い、90％以上の読み取り性能で識別することができる。


　今回NECが納入したシステムは、2007年6月に香港政府・香港郵政から受注した郵便自動化システム更新プロジェクトと並び、アジア地域では最大規模のものになるという。

　NECでは1961年から郵便自動化システム事業を展開しており、世界50ヶ国以上の郵便事業者にシステムを納入している。今回のマレーシアでの実績を活かし、今後も世界各国における郵便物処理の効率化を進める考え。