- 2012/09/06 掲載
Windows Server 2012提供開始、「他社の一歩先へ行けた」
5日に行われた記者発表会にまず登壇したのは、日本マイクロソフト 執行役 マーケティング&オペレーションズ ゼネラルマネージャーのマイケル ビール氏。この1年はWindows Server 2012に加え、Windows 8、次世代Officeのラウンチも控え、マイクロソフトにとって非常に重要な年であることを強調した。
そして、新製品ラッシュの先鞭をつけるWindows Server 2012について、180以上の新機能実装と機能強化を実現したことに触れ、単なるマイナーなバージョンアップではなく、「新たなクラウドOSとして、本当の一大改革だ」と述べた。
梅田氏はまず、サーバを取り巻く環境の変化について、データの持ち方が多様になっている点を指摘。「OSが対象にする領域は、サーバハードウェア単体という狭い領域だけでなく、クラウドの領域に広がっている」と述べ、自社のサーバやプライベートクラウド、パブリッククラウドなどすべてを統合的に扱えるプラットフォームとしてのサーバOSが必要だと説いた。
では、こうした背景がある中、具体的にWindows Server 2012はどう進化したのか。梅田氏は大きく分けて「仮想化の進化」「クラウド連携」「さらなるコスト削減」「事業継続オプション」「モバイルワーク」の5つの機能強化点があると語る。
「仮想化の進化」は、主にHyper-Vのスペック向上および高速化によって実現している。「これまでは『競合他社に追いつきます』というメッセージだったが、今回初めて、『他社の一歩先』へ行けました」と梅田氏が自負する新しいHyper-Vは、Windows Server 2008 R2に搭載されていたHyper-V 2.0と比べ、VM(仮想マシン)ごとの仮想CPUが最大4から最大64へ、VMごとのメモリも最大64GBから最大1TBへと、およそ16倍ものスペック向上が果たされている。
「さらなるコスト削減」は、特にストレージの効率的な利用について言及。ストレージの仮想化により、容量の異なる物理ディスクをまとめて大容量化が可能となった。また、同じデータをまとめてストレージの利用量を削減するストレージデータの重複除去も可能となっている。
「事業継続オプション」としては、VMの複製を別のサーバのストレージに定期的に複製できる「Hyper-Vレプリカ」を紹介。「モバイルワーク」を強化する機能としては、VDIの進化を挙げた。新しくなったリモートデスクトッププロトコル(RDP)では、H.264などのコーデックを用いて、ネットワーク帯域幅を抑えつつ高画質化を達成したという。
ボリュームライセンスの参考価格(税別)は、Datacenterが92万5,000円(CPUライセンス)、Standardが17万円(CPUライセンス)、FoundationはOEM提供のみ(サーバライセンス)、5クライアントアクセスライセンスが3万2,600円(ユーザーあるいはデバイス)となる。
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