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2012年08月01日

「どうして売れるルイ・ヴィトン」の著者が解説

【連載一覧】IT×ブランド戦略

ルイ・ヴィトンやエルメスなど、いわゆる欧米発のハイブランドによるブランドビジネスの隆盛から時が経ち、今日ではブランド戦略は、一般的な消費財メーカーも含めた多くの企業にとって、販売戦略や商品開発戦略、財務戦略など様々な企業活動における経営課題として捉えられている。さらに、企業に限らず、昨今では「個人にとってのブランディング」という切り口の評論やノウハウに対する注目度も高まっている。このように、「ブランド」は多くのビジネスパーソンにとって、現実的に直面する課題となっている。

執筆:人材・組織コラムニスト 後藤洋平

  • 「SEO対策成功、でもビジネスは失敗」という陥りやすい罠

    「SEO対策成功、でもビジネスは失敗」という陥りやすい罠

    ビジネス強化策としてWebサイトを運営するからには、もちろん、コストを最小に抑えつつも、最大の効果を挙げたいもの。そのために、打つべき手は何か? もしあなたがWeb担当者ならば、たとえば「SEO対策」という言葉をすぐに思い浮かべるだろうか。ひょっとしたらそこには、ある種の誤解が含まれているかもしれない。SEO対策としては妥当なことも、ビジネス判断としては間違っている、というケースがありえるのだ。Web業界に精通した筆者が、具体例をもとに、サイト制作における注意点を検討する。

  • 見込み客を取り逃し続けるWebサイトの作り方

    見込み客を取り逃し続けるWebサイトの作り方

    企業Webサイトの運営に当たって、大切なことは何でしょうか。それは「ユーザーを理解すること」です。当然の話のようですが、しかし、当然のことがじつはできていない、というのもビジネス現場には案外ありがちなことです。発展が急激なWebの世界ではなおさら、そうした傾向があるかもしれません。企業Webサイトの成功例と失敗例とでは、何がどう違うのか? そしてなぜ、「ユーザーを理解すること」が大切だという結論に到るのか? デジタルマーケティングの現場から得られた知見をもとに、具体的に解説します。

  • ルイ・ヴィトンに学ぶブランドの本質 将棋のプロ棋士は「知性」のアイコンとなれるか

    ルイ・ヴィトンに学ぶブランドの本質 将棋のプロ棋士は「知性」のアイコンとなれるか

    現代社会においては、ブランドの「階級」や「出自」は全く無関係にあらゆるものが並立しており、「希少性」すらも問われることはない。それこそが、「高級なもの、高尚なものが、大衆に媚びるのではなく、その本質を追求した結果として大量販売につながった」というルイ・ヴィトンの事例が意味するところである。将棋界、および将棋のプロ棋士が今後の社会からいかにして尊敬を獲得していくか、そのためには、まさしくこの現代社会の特徴を最大限に活用する必要がある。

  • 「勝ち負け」という将棋電王戦の結果を、プロ棋士が乗り越える術はあるか?

    「勝ち負け」という将棋電王戦の結果を、プロ棋士が乗り越える術はあるか?

    ブランドにとって、その外部環境が変化するということは避けられない問題である。将棋のプロ棋士界におけるコンピュータ将棋ソフトのように、その強みを発揮してきた分野に競合が現れる場合は、極めて厳しい戦いを強いられることになる。このことを考えるとき「ルイ・ヴィトンのコンセプトは“旅”である」という話を思い出す。ルイ・ヴィトンとは言わずと知れたバッグの高級ブランドメーカーである。彼らがバッグを作るのに、どうして“旅”などという持って回ったコンセプトが必要となったのか、その過程には大いなる知恵が秘められている。

  • 将棋電王戦を支えているのは、超確信犯的ミスリードによる壮大な誤解かもしれない

    将棋電王戦を支えているのは、超確信犯的ミスリードによる壮大な誤解かもしれない

    「プロ棋士VSコンピュータ将棋ソフト」という図式でここ数年、社会の幅広い注目を集めてきた、将棋電王戦。様々な趣向でプロ棋士との対局数が重ねられ、コンピュータ将棋ソフトの実力が極めて高いということが明らかになってきた。プロ棋士というブランドは、歴史上初めて強力な競合が登場するという、大きな外部環境の変化にある。これが次世代に受け継がれるために、変えてはいけないもの、変わらなければならないものを考えることは、ブランド作りに携わる全ての人々にとって大きなヒントとなるように思える。

  • 組織のブランドは、観客の語る「ストーリー」によって認知が拡がる

    組織のブランドは、観客の語る「ストーリー」によって認知が拡がる

    ある組織に所属する人々やその出身者が、一定の領域において、常人離れしたパフォーマンスを発揮すると、その組織の外部の人々から期待されるというケースはよくある。組織ブランドがそのようなものであると考えた時、それが成立するためには、「選抜」「育成」「ストーリー」という、3つの要素が必要であるということがわかる。将棋のプロ棋士は、この三拍子が揃った環境で認知を獲得してきたのだ。

  • 力士とプロ棋士の共通点である“超人伝説”の崩壊が、組織ブランドを失墜させる

    力士とプロ棋士の共通点である“超人伝説”の崩壊が、組織ブランドを失墜させる

    新卒就活市場における「東大卒」「慶応出身」といった呼称や、中途採用市場における、「リクルート出身」「マッキンゼー出身」など、極めてブランド的な作用をする呼称は「組織ブランド」とも言うべき性質を持っている。ここで、「力士」「棋士」もまた人材に付与されるブランドであり、それらのケーススタディは貴重な示唆を与えてくれる。一見すると対極な存在である力士と棋士だが、成り立ちの背景や日本文化におけるポジションは非常に似通っている。今回は組織ブランドの性質を紐解く重要なポイントを、両者の共通点から探っていきたい。

  • 「人」のポテンシャルを見誤らない、本当に勝てる組織ブランドの条件とは何か

    「人」のポテンシャルを見誤らない、本当に勝てる組織ブランドの条件とは何か

    「商品」に対してブランド的なものを感じるということと、「人」に対してブランド的なものを感じるということには、決定的に違う部分がある。組織ブランドは、先に商品があって、そこからブランドが生まれるようなケースは起こり得ない。商品におけるブランドと違って、まず受け手がそれに関する認識を持っていないと、そもそもそのブランド価値は認識されないのだ。この世に数多ある組織ブランドのなかに存在する「勝てる組織ブランド」の条件とは何か。その「力の強さ」を決定するのはどのような要因なのだろうか?

  • 「人」に備わるブランドは、組織における活動のなかで副次的に発生する

    「人」に備わるブランドは、組織における活動のなかで副次的に発生する

    新卒就活市場における「東大卒」「慶応出身」といった呼称や、中途採用市場における、「リクルート出身」「マッキンゼー出身」のような呼称は、極めてブランド的な作用をする言葉である。第七回で取り上げた通り、意思決定の結果を先取りさせることが、ブランドの持つ本質的な力であるが、人材におけるブランドとは、いかなる過程で発生し、どのような影響力を発揮するのだろうか。事業・商品ブランドとの比較で考えると、ブランドという現象のまた違った側面が見えてくる。

  • リクルート出身、東京大学卒――なぜ「人」にブランドが備わるのか?

    リクルート出身、東京大学卒――なぜ「人」にブランドが備わるのか?

    これまで企業、あるいはビジネスに根ざすブランドを取り上げてきた本連載だが、ブランドという現象はその枠に収まらない。「何らかの物事にブランドとしての呼称があたえられ、周囲のイメージや期待が結果に大きな影響を及ぼす」という観点で観察すると、「リクルート出身」「東京大学卒」等の呼称もまた、その端的な例である。今回からは、「人に付与されるブランド」について、ケース・スタディを行っていきたい。

  • ノーベル経済学賞にも選ばれた研究、「マッチング最適化」がビジネスに影響を与える日

    ノーベル経済学賞にも選ばれた研究、「マッチング最適化」がビジネスに影響を与える日

    「不確実な未来に対する葛藤」に対して、「意思決定の結果を先取りさせること」がブランドの持つ本質的な力である。しかし、それをブランドの定義であるとするのは可能なのだろうか?理想的なマッチングプラットフォームを考えることで逆説的に見えてくるのは、「それを手にした未来における、幸福感を先取りさせるほどの力」を持つかどうかという、両者の本質的な違いである。

  • “にわか将棋ファン”を拡大させる物語の力 コンピュータと人の共存は可能か?

    “にわか将棋ファン”を拡大させる物語の力 コンピュータと人の共存は可能か?

    プロ棋士とコンピュータ将棋ソフトが対局を行う「将棋電王戦」をきっかけにして、将棋及びコンピュータ将棋は急速にメジャー化しつつある。「にわかファン」が、将棋の奥深さを充分に理解できるようになるまでには時間がかかるものだが、「棋譜」そのものが読めなくとも、棋士の人柄や物語に触れることで、面白さを感じることができるものである。ただしそこにはブランド世界の物語を語り継ぐ、語り部としての古参ファン、すなわち「ブランドナビゲーター」とも言うべき存在が不可欠であり、彼等の無償の行為がこれを支えている。

  • “一品モノ”か“量産品”か──「マッチング」というサービスで対価を得られる理由

    “一品モノ”か“量産品”か──「マッチング」というサービスで対価を得られる理由

    マッチング市場で取引される商品は、原則として、量産品ではなく、「一品モノ」である。一品モノであるがゆえにマッチングサービスに対価が発生するとも言える。しかし、私達がマッチングサービスに対価を支払う時、その効用として何を得ているのだろうか?そして、そこにブランドの介在する余地はあるのだろうか。

  • 結婚相談に就職活動──情報化社会における「マッチングサービス」にブランドは宿るか

    結婚相談に就職活動──情報化社会における「マッチングサービス」にブランドは宿るか

    「不確実な未来に対する葛藤」に対して、「意思決定の結果を先取りさせること」がブランドの持つ本質的な力である。しかし、それをブランドの定義であるとするのは可能なのだろうか?極論ではあるが例えば、No.1マッチングサービスのような「定義上、それ自体が確実な未来をもたらす存在」を考えたとき、ブランドコンセプトも、コミュニティも存在しないブランドもある、という話になってしまうのである。今回からはマッチングという業態の考察を通して、ブランドの本質に迫ってみたい。

  • 【IT×ブランド戦略(20)】「ブランド」と「まやかし」とは何が違うのか?

    【IT×ブランド戦略(20)】「ブランド」と「まやかし」とは何が違うのか?

    アンパンマン、プロ棋士、スタジオジブリと、これまでのケース・スタディで取り上げてきたのは例外なく大量生産可能な商品の販売を前提としたブランドであった。しかし、これらの分析だけでは「中身に特に価値がないのに、マークがプリントされたりラベルが貼られたりするだけで、高い価格で取引されるのは変だ」という、ブランドに対する最も素朴な疑義に応えることは難しい。そこで、これらと全く性格を異にするマッチングビジネスを取り上げ、分析を行うことでその可能性を探る。

  • 【IT×ブランド戦略(19)】観客の無意識に語りかけ、人々にリーチする宮崎駿の革新力

    【IT×ブランド戦略(19)】観客の無意識に語りかけ、人々にリーチする宮崎駿の革新力

    宮崎駿監督最後の作品「風立ちぬ」は興行収入が120億円を超えたにも関わらず、まだ赤字だという。それだけの投資判断を行わせたことが最大の「宮崎アニメ」ブランドのなせる業であるが、映画作品というジャンルで100億という規模のビジネスを成立させる理由は一体何なのか。それは、ブランド研究にとってどのような意味があるのだろうか。

  • 【IT×ブランド戦略(18)】ジブリの次世代監督に突きつけられたのは「100億の壁」

    【IT×ブランド戦略(18)】ジブリの次世代監督に突きつけられたのは「100億の壁」

    「宮崎アニメ」が真の意味での「ブランド」なのかというと、意外とそうとも言い切れない、ということが前回の主張である。つまり、スタジオジブリが飛び抜けた興行収入を実現したのは、そのブランドの力というよりも、宮崎監督の作家性のなせる業であり、またテレビ放送というプロモーション面での巨大な後押しあってこそのものだ、と考えた方が妥当だと思われる。では、ジブリがブランド足りうるためには何が必要なのだろうか?

  • 【IT×ブランド戦略(17)】なぜ私達は宮崎アニメを批評したくなるのか

    【IT×ブランド戦略(17)】なぜ私達は宮崎アニメを批評したくなるのか

    最新作「かぐや姫の物語」が11月23日に公開され、いま世間から注目を集めているスタジオジブリ。この企業においての「商品」とは、取りも直さず「映画」である。それは驚異的なセールス実績を持っており、日本文化における不動の地位を誇っている。私達は、その新作が封切りになった時、人はそれがスタジオジブリ、あるいは宮崎駿という「ブランド」の生み出した作品だから観に行くのだろうか?

  • 【IT×ブランド戦略(16)】ジブリがブランドであるために

    【IT×ブランド戦略(16)】ジブリがブランドであるために

    いまや日本人の誰もが認める「スタジオジブリ」ブランド。実はこれも、LOUIS VUITTONやAPPLEと同様に、ある転換点をきっかけに、コアなコミュニティから一般社会への浸透を果たしたブランドの一つだ。これらの現象を仮に「ブランドの伝播及び帰化現象」と名づけたときに、この考え方を通じてどれくらいの射程でブランドを考えることができるのか。

  • 【IT×ブランド戦略(15)】ブランドは、人々の隠れた欲求を露わにする

    【IT×ブランド戦略(15)】ブランドは、人々の隠れた欲求を露わにする

    ブランド世界の中核にあるコンセプトやイメージに普遍性・展開性があれば、時代や社会情勢が変化しても、ブランドとしての可能性が閉ざされず、環境にあわせて成長をしていくことができる。今回は、本連載の発端である、LOUIS VUITTONやAppleの事例に立ち戻って、ブランドという種がいかに環境の変化に適応して成長していくのかを探りたい。

  • 【IT×ブランド戦略<特別寄稿>】電王戦タッグ・マッチが生んだ、将棋界のニューヒーロー

    【IT×ブランド戦略<特別寄稿>】電王戦タッグ・マッチが生んだ、将棋界のニューヒーロー

    本連載で注目してきた将棋界で、大きなイベントが2013年8月31日に行われた。「電王戦2.1 棋士とコンピュータによるタッグ・マッチ トーナメント戦」である。来年3月から4月にかけて行われるプロ棋士対コンピューターソフトの対戦「第3回将棋電王戦」に向けた一種の“お好み対局”という仕立てではあったが、結果としては、プロ棋士ブランドにとって大きな希望をもたらすものになったと筆者は考える。前回の結びでは、今回はブランドの類型化をテーマにしたいとの予告をしていたが、タイミングを重視して特別寄稿の形で本記事を公開させていただきたい。

  • 【IT×ブランド戦略(14)】将棋界を支える「創発的ブランドコミュニティ」から何を学べるか

    【IT×ブランド戦略(14)】将棋界を支える「創発的ブランドコミュニティ」から何を学べるか

    四回にわたって、昨今の将棋界、とりわけ「プロ棋士」のブランド価値をテーマに、ブランドコミュニティの成り立ちについて研究してきた。そこで見えてきたのはメディア環境の変化に対応して、新たなコミュニティの獲得していく様だった。そこで今回は、将棋コミュニティの創発的な在り方に特に着目しながらこれまでの内容を総括し、ここから得られる次のテーマを探っていく。

  • 【IT×ブランド戦略(13)】人間ドラマこそが、人間にとっての最大のコンテンツ

    【IT×ブランド戦略(13)】人間ドラマこそが、人間にとっての最大のコンテンツ

    将棋初心者の取り込みに、一見成功している昨今の将棋界。しかしプロ棋士というブランドを守り育てるという観点においては、昨今の状況でひと安心、とは言えない。一見さんに、いかにファンになってもらい、深い共感と好意を持ってもらうかという根本的な課題が横たわっているからだ。ブランド価値の源泉であり、同時にコミュニティ成長の阻害要因ともなる「美味しんぼ的葛藤」。今回は、これを乗り越える方法について論じたい。

  • 【IT×ブランド戦略(12)】「将棋ミク」は救世主になるか?

    【IT×ブランド戦略(12)】「将棋ミク」は救世主になるか?

    古き良き愛棋家は、こう言う。「人間に優るコンピュータを作るなど、プロ棋士の天才性を汚し、貶める悪魔の所業である」と。確かに、プロ棋士とは「地球最強の頭脳集団」ということがブランド価値の源泉であって、相手が例え機械であろうと、他の存在に遅れをとっては、その価値が雲散霧消してしまう危険がある。 数百年もの間君臨してきた、棋士というブランドを守り、発展させる一手はありえるのだろうか。ブランド論の立場から(またも勝手ながら)提案したい。

  •  【IT×ブランド戦略(11)】プロ棋士達に明日はあるか

    【IT×ブランド戦略(11)】プロ棋士達に明日はあるか

    近年人々の関心を惹きつけ、ニコニコ動画でも異例の集客に成功している「電王戦」。これはプロ棋士というブランドを貶める「大悪手」なのか、それともこの先に何らかの活路を見出だせるのか。ブランド戦略の視点で、(勝手ながら)その未来に目を凝らしてみたい。

  • 【IT×ブランド戦略(10)】将棋「電王戦」にみるブランドコミュニティの拡大

    【IT×ブランド戦略(10)】将棋「電王戦」にみるブランドコミュニティの拡大

    アンパンマンの事例で見たとおり、ブランドコミュニティの中心部、辺縁部、外部という三つの層がうまく循環したときに、ブランドは安定した収益をあげることができる。それでは、人がブランドと出会うとき、いかにして外部から中心部へと歩んでいくものなのだろうか。今回は「ブランドコミュニティの成長」について将棋界をヒントに読み解いていく。

  • 【IT×ブランド戦略(9)】大人向けアンパンマンは成立するか?〜ブランドメッセージの「強度」から考える〜

    【IT×ブランド戦略(9)】大人向けアンパンマンは成立するか?〜ブランドメッセージの「強度」から考える〜

    前回は1〜3歳児という、安定したビジネス環境でアンパンマンがNo1の座に君臨する様を見てきた。しかし今後もそこに安住することが、戦略として正しいのかどうか。また、さらなる成長のチャンスはどこにあるのか。「ブランドメッセージの強度」に着目して論じてみたい。

  • 【IT×ブランド戦略(8)】“アンパンマン”ブランドに死角はあるか

    【IT×ブランド戦略(8)】“アンパンマン”ブランドに死角はあるか

    ブランドはそれを形成するコミュニティを持つ。そしてそれは、最もコアな享受者を中心とする「中心部」、認知はしているもののその価値に対する「美味しんぼ的葛藤」を抱える「外縁部」、まったく認知の外にある「外部」という3つの部分によって構成される(これらは受容者側、提供者側の双方に生じる)。前回は、この見方を作業仮説として様々なブランドを比較、考察することができるということを主張したわけだが、この分析モデルがどれだけ有効なのか、実際にケーススタディを通じて検証していく。

  • 【IT×ブランド戦略(7)】ブランドをめぐる「美味しんぼ的葛藤」とは?

    【IT×ブランド戦略(7)】ブランドをめぐる「美味しんぼ的葛藤」とは?

    本連載の第1回と第2回では、「ブランド」という概念が商品・サービスにかぎらず様々な現象に適用できることを指摘した。次に第3回以降、その概念の特質を浮き彫りにするため、商品の販売/購入にフォーカスしてブランドの果たす機能についての解説をしてきた。そしていよいよ、この第7回以降、様々なブランドに関するケーススタディを通してブランド作りのヒントを見出していくことにしたい。

  • 【IT×ブランド戦略(6)】ブランドが生まれるまで

    【IT×ブランド戦略(6)】ブランドが生まれるまで

    ブランド消費において、私達は、その商品やサービスの性能やコストパフォーマンスに効用を見出しているのではない。その商品・サービスを選択するための心理的、物理的、その他あらゆる障壁が取り除かれた結果、そのブランドを消費することそのものを効用として捉え始めるという、ある種の主客転倒がおきている。一体それは、いかなる心理状況なのか。その先に、「ブランドの作り方」は見出せるのだろうか。

  • 【IT×ブランド戦略(5)】ブランドと効用

    【IT×ブランド戦略(5)】ブランドと効用

    提供者と受け手の間に成立している共通の諒解としてのブランドイメージが「効用の先取り」を生んでおり、それが商品の販売/購入を促進させる触媒のように機能していることは、前回に指摘した。しかし現代の消費社会においてはその肝心の「効用」という概念そのものが多義的であり、このことが商品やサービスの設計を難しくしている。今回は、今日の消費社会における「効用」という概念の孕む難題について論じたい。

  • 【IT×ブランド戦略(4)】ブランドはいかなる力を持っているのか

    【IT×ブランド戦略(4)】ブランドはいかなる力を持っているのか

    様々な文脈で理解がされる「ブランド」。前回はブランドが企業経営に及ぼす影響の仕方に着目して、その特徴を探った。そこで着目したのは、人材領域にしろ、その他の領域にしろ、「ステークホルダーの個々人がブランドを通してあらかじめ共通のイメージを持つことで、集団としてのパフォーマンスが安定し、教育コストが下がる」という特徴であった。今回は「商品の販売・購入」という原初的なブランドの在り方に立ち返ることで、一歩踏み込んで「ブランドはいかなる力を持っているか」を考察したい。

  • 【IT×ブランド戦略(3)】企業運営とブランド

    【IT×ブランド戦略(3)】企業運営とブランド

    本連載の問題意識は、「ブランドは作れるか?」という問いに対して工学的なアプローチの可能性を探ることである。前回は、ブランドという言葉そのものが大きな振れ幅で、多様な意味で使用されていることを概観したが、ブランドというひとくくりの言葉で、いきなりあらゆる理論を展開するのはいささか無理のある話だ。そこで今回は、そのパワーの原理について考えるためのステップとして、ブランドが企業活動に及ぼす影響について、その「及ぼし方」を考察したい。

  • 【IT×ブランド戦略(2)】現代日本における「ブランド」の混乱と凋落

    【IT×ブランド戦略(2)】現代日本における「ブランド」の混乱と凋落

    ブランドという言葉は、その現象があまりにも一般化しているため、かつて持っていた輝きは失われ、かげりが見え始めている。少なくとも、ブランド品という言葉が元々持っていた、「限られた人だけのための特別なもの」というニュアンスは随分薄まっている。いわゆる高級ブランドの商品を提供する企業が自らを規定する言葉としてハイブランド、ラグジュアリーブランド、リアルブランドなど、様々な「表現のし直し」をしているのも、その傾向を示す一端と言っていいだろう。今回は、「ブランド」という言葉の隆盛から今日にいたるまでの時系列的な流れを追い、日本におけるその言葉の有り様の変遷をたどる。

  • 【IT×ブランド戦略(1)】ブランドは作れるか?

    【IT×ブランド戦略(1)】ブランドは作れるか?

    ルイ・ヴィトンやエルメスなど、いわゆる欧米発のハイブランドによるブランドビジネスの隆盛から時が経ち、今日ではブランド戦略は、一般的な消費財メーカーも含めた多くの企業にとって、販売戦略や商品開発戦略、財務戦略など様々な企業活動における経営課題として捉えられている。さらに、企業に限らず、昨今では「個人にとってのブランディング」という切り口の評論やノウハウに対する注目度も高まっている。このように、「ブランド」は多くのビジネスパーソンにとって、現実的に直面する課題となっている。

人材・組織コラムニスト 後藤洋平

1982年大阪市生まれ。東京大学工学部システム創成学科卒。在学中は東大ブランドショップ立ち上げに参加など活動多数。卒業後はコンサルティング会社にて数々の新規事業立ち上げに参画。「どうして売れるルイ・ヴィトン」「挑戦者の本能と時間との競争」等、著書多数。

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