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  • 2014/10/20 掲載

JR東日本が語る、鉄道の安全性や正確性をITがいかに支えているのか(後編)

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鉄道は乗客を安全に運ぶという点で信号や列車の制御システムに非常に高い品質が求められる一方、ダイヤなど旅客情報については大量の情報を処理して乗客に提供しなければならないという複雑なシステムで構築されています。そして現在そのシステムの多くがIT化されています。鉄道の安全性や正確性、そして快適性などをITがいかに支えてきたのか。9月11日に東洋大学で開催された「ソフトウェア品質シンポジウム 2014」では、JR東日本のIT化や品質向上の取り組みについて東日本旅客鉄道株式会社 松本雅行氏のセッション「鉄道信号システムへのアシュアランス技術の適用」が行われました。本記事ではその内容をダイジェストで紹介します。
本記事は前編中編後編の3つに分かれています。この記事は後編です。

IPネットワークによる情報制御へ

 転てつ器や信号機などはばらばらに動作させては大事故につながるので、関連付けて動作しなければなりません。この関連付ける装置を連動装置と呼んでいます。

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 信号機や転てつ器は各駅にあり、それを信号機室にある連動装置がケーブルで制御しています。その連動装置というのは、最初は機械的に、次にリレー、継電連動装置というのを使っておりましたが、最近では電子連動装置、コンピュータを使った連動装置を使っております。

 当社も大体900駅くらいに連動装置があるのですが、既に600駅ほど、だいたい3分の2ぐらいが電子連動装置に置き換わってきている状況です。

 これは機器室の写真ですけど、このようにケーブルがとぐろを巻いているという状況。これを配線を1本でも間違えますと、場合によっては、赤信号を表示しなくちゃいけないところを青信号を表示してしまうということで、大変大きな事故につながります。だからこの確認作業というのが相当膨大な作業になります。

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 11年前、中央線で半日ほど列車を止めてしまったということがありました。これは当時、配線ミスがあり中央線が正しく動かなくなってしまった。昼過ぎまで運転できなかったということがありました。

 その対策として、これをIPネットワークを使って情報を制御するようにしようということを考えまして、その技術開発を行って、2007年の2月に市川大野駅で実用開始してます。これは、機器室から現場までは光ケーブルで情報を送ります。光ケーブルでやりますと二重系にできるものですから信頼性も格段に上がります。

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 今、京葉線で新習志野駅あるいは中間のところにもこのシステムを導入する工事を進めてる最中です。

【次ページ】 アシュアランス技術

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