デロイト トーマツ サイバーセキュリティ先端研究所 主任研究員のベニー・ケテルスレガス氏は、2014年のグローバルセキュリティを総括するうえで、脅威の対象を3つに分類して解説した。
1つめの分類は、ハクティビズム。たとえばサッカーのワールドカップなど、大きなイベントに合わせて積極的な活動を行う。最近では、香港の学生デモなども対象になった。
ハクティビストというと、日本ではアノニマスの知名度が高いが、ほかにもSyrian Electronic Army、Turkish Cyber Armyなどが挙げられる。このうち、Syrian Electronic Armyは、西欧諸国の政府やメディア、人権団体などに対して、サイバー攻撃を仕掛けていた。
メディアを狙った攻撃では、一時SNSのアカウントをのっとって、ホワイトハウスのデマを流し、株価に大きな影響をおよぼした。
「とはいえ、被害は大きくならない。雑音を起こしたり、自分たちのメッセージを訴求するにとどまる。そのため、もっとも重要度が低い分類」という。