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- 2015/09/16 掲載
「SEO対策成功、でもビジネスは失敗」という陥りやすい罠
Webデザインとコーディングといった制作分野のスキルが必要なのはもちろんのこと、Webマーケティングの知識を身につけることも求められる時代です。
Web担当者とは、自分の所属する企業のホームページを管理する立場です。しかし、中小企業、とくに零細企業においては、ホームページの仕事だけにとどまらず、次のように仕事を兼務されることが多いです。
・会社のパソコン関連のお仕事を任される総務職との兼任
・ショップ店長が本業の合間に、自分でできる範囲でサイトを更新
結局効果は上がらず、社内でサイトはおざなりになり、Web担当者という職務を確立できないケースが多くあります。
そこでここでは、中小企業のWeb担当者として、いま現在もその立場にいながらWeb関連の教育を進めている筆者が、ホームページをリニューアルしたいという方々に向けて、「Web制作を成功させるコツ」をお伝えしたいと思います。
SEO=「収益」を生み出すという考えは危険。できるのは「集客」まで!
筆者は、Web制作会社に勤めていた時期と、Web担当者として自社のホームページを管理したり受発注していた時期の両方を経験しています。仕事の相手がクライアントであるか、自社であるかの違いはあるものの、その相手にとって、集客に結びつくキーワードを洗い出し、提案からデザイン・コーディングまでに一手にかかわる立場にいる点では同じでした。
中小企業にとって、どこの馬の骨かもわからない外部(制作会社)の人間が、Web担当者として業務にかかわることに抵抗がない人のほうが珍しいものです。信頼を培うためには、Webサイトで「人を集める」成果を出す必要があります。
まず前提として、他の競合他社よりも良い提案をしなければ受注にいたりません。そのため、いまから10年前、とても勢いのあったSEOという技術をもとに、「集客できる!」という看板を掲げながらWeb制作を一式請け負う時期がありました。
このSEOは、実際の役目を考えてみると、とてもシンプルです。まず、その企業の人集めに適した「キーワード」を調査します。
そして、GoogleやYahoo!の検索結果の上位に表示されることを狙い、中身のコンテンツもそれに最適化し、更新していく手法です。
この方法でも、中小企業の「認知」や「集客」を目的としたものであれば、もちろんそれは叶います。
ですが、「キーワード選び」を間違えると、企業のホームページとしての在り方が大きく崩れることを、皆さんはイメージできるでしょうか。
安易なSEOもまた問題 ~デザイナー視点も忘れずに~
新宿で開業している歯科医院があるとしましょう。
この歯科医院に対してSEOを考える際には、まず「新宿 歯医者」というキーワードが集客には必須だろうと考えつくはずです。
ただし、このキーワードは、SEO対策として適切なキーワードではありません。
【次ページ】 SEOへの誤解を解消する2つの視点
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