- 2015/10/29 掲載
日本のR&D部門に足りないのは、スキルではなくスケールだ(2/2)
日本企業のビジネスをスケールさせるためには?
製造業の研究開発部門などへのサービス支援を数多く手がけているというラオ氏に、日本企業の研究開発部門の印象について聞いてみた。「日本の研究開発部門は質が高く、複雑な製品を集中的に研究開発している印象を持っている。一方で、ソフトウェアの開発では、開発が必要なソフトウェアの量が増えてきている中でサポートが必要なのではないかと感じている」
こうした課題を解決するカギは、研究開発部門のスキルではなく、スケール(開発部門のリソース確保)にあるという。
「より多くのソフトウェアを開発していくときに、日本の研究開発部門のスキルが足りないのではなく、ビジネスをスケールアウトするために動員可能なリソースが足りないのではないかという課題を感じている。そうした課題を解決するために、外部からリソースを確保するという考え方もある。自社のコアなスキル、ノウハウを使ってビジネスをスケールアウトするために、サポートをできる企業は、当社をはじめ、たくさんあるということを認識して欲しい」(ラオ氏)
では、具体的にHCLは日本の研究開発部門と協働してモノづくりをする際にどんなことを重要視しているのか。ラオ氏によると、特にコミュニケーションに注力しているという。
「例えば、テレビ会議などを用いた報告会を定期的に開催するなどして、コミュニケーションを密に取るようにしている。相互理解のためには言語、文化に対する理解が欠かせないが、日本市場では、言語の障壁を越えることがコミュニケーション上、特に大事だと考えている。このため日本語が話せる技術者を顧客企業のもとに常駐させ、コミュニケーションの障壁を取り去る努力をしている」(ラオ氏)
ラオ氏によれば、日本企業と仕事をするエンジニアには、日本語の語学コースの受講を推奨しており、ある程度、日本語に習熟したスタッフが担当するということだ。こうした手厚い体制は、日本市場を重要視していることの裏返しでもある。
「社内には、成果物の日本語への翻訳を担当する専門のチームもある。顧客企業によっては成果物を日本語でしか受け入れないところもあるので、そうした企業向けには日本語担当チームがイニシアチブを取っている。我々は、日本市場のポテンシャルを高く評価し、有望な市場と考えている。今後も、日本市場でのさらなる優位性を確立していくために、日本のローカルエンジニア、ローカルオフィスの拡充にも取り組んでいきたい」(ラオ氏)
関連コンテンツ
PR
PR
PR