- 会員限定
- 2016/12/28 掲載
「35歳の壁」をぶち壊せ! 中高年を救うアルゴリズムとは
「35歳の壁」とは
「36歳になったとたん、ガクッとオファー数が下がります。その後は40歳でまた半減というのが転職業界のセオリーになっていますね」
こう話すのはリクナビNEXT編集長などを歴任し、30年に渡り転職サービスの企画・開発に携わってきた黒田真行氏だ。黒田氏は2年前にリクルートを退職し、中高年向けに転職支援サービスを提供するルーセントドアーズを設立。現在、2万人を越える転職希望者に対して約1万5000社に及ぶ企業とのマッチングを行っている。
黒田氏は、「36歳以上の求人が激減するのは、過去の採用慣行の名残だと考えています。年齢を超えた即戦力のニーズは高く、活躍できるだけの実力を備えている中高年は確実に存在します」と話し、年齢のフィルターを外せば「35歳の壁」をなくすことができると語る。
「35歳の壁」はどのように形成されたのか
では、採用慣行上の「35歳の壁」はそもそもどのようにしてできたのか。いざ採用、となった場合に経営者や現場責任者には「できれば若くて素直な人材のほうが扱いやすそうだ」という気持ちが生まれやすい。年齢制限が禁じられていなかった時代は、求人票に年齢を書きこむ欄があったため数字に変換すると35歳くらいまでという表現になっていた。あまり意識しないままに35歳で線を引く慣行が今も残ってしまっているケースが多い、と黒田氏は語る。ちなみに、経営者や現場責任者はいざキャリアが豊富な方の現実の職務経歴などを見ると、40代・50代の方でも「ぜひ会ってみたい」というように一瞬で態度が転換することが驚くほど多いようだ。
「結婚にたとえてみると、若い女性と結婚したいと言っていた独身男性でもちょっとした出会いで年齢に関係なく成婚にいたることって多いですよね。転職もこれと同じことだと思うんです。いかに相思相愛の相手を見つけるのか。そのためには経営者と直接、お見合いをしてもらうのが得策なのです」
【次ページ】「35歳の壁」の壊し方
関連コンテンツ
PR
PR
PR