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  • 2019/06/13

「2025年万博では5Gの次を示したい」総務副大臣に聞く、これからの“データ”の在り方

日本には社会課題の解決という用途以外にも5G需要は豊富にある。この6月のG20、9月のラグビーW杯、2020年の東京五輪、2025年の大阪万博などがそうだ。インバウンド向けの多言語対応やまったく新しいスポーツ観戦体験など、日本の技術を世界に示す絶好の機会が相次ぐ。一方、日本政府はビッグデータの取り扱いや「GAFA」をはじめとするプラットフォーマーの規制にも乗り出した。総務副大臣の佐藤氏は日本の行末をどのように見ているのか。「5Gの可能性」について聞いた前編に続き、後編では「“技術の日本”を再び世界に打ち出す意味」などを聞いた。

聞き手・構成 :ビジネス+IT編集部 松尾慎司 山田竜司

聞き手・構成 :ビジネス+IT編集部 松尾慎司 山田竜司

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総務副大臣、内閣府副大臣
佐藤ゆかり氏

インバウンド拡大と国際イベントで進める多言語対応

 日本政府は今、「インバウンド観光」を推進しており、東京オリンピック・パラリンピック開催の2020年末までに訪日外国人数を6000万人にするとの目標を掲げています。2019年度末の目標が4000万人なのですが、もう4月の時点で3000万人を突破しています。日本の成長戦略の一つとして、非常に大きな経済効果をもたらすまでになりました。

 ただ、いくつか課題もあります。たとえば多言語対応です。2020年の東京オリパラだけでなく、2025年の大阪万博など、大きな国際イベントがこの数年目白押しとなり、これからは短期の観光客の方々のみならず、商用やイベントの準備などで中長期的に滞在する在留型の方々も増えるでしょう。さらにそれらは国際イベントですから、世界百数十カ国から人々が訪れ、その中には英語を話さない国の方々もいます。

 その際、中長期的滞在となれば、在留カードを持って市民同様行政サービスを受けることになりますが、自治体の窓口へ行っても言葉が通じないということも考えられます。

 ここで期待しているのはICTを使った自動翻訳・自動通訳で、こうした多言語翻訳システムの政府や自治体への導入については、私は今、総務省の中で勉強会を設置しプロジェクトを進めています。こういう技術についても、課題解決策の一つとして世界に先駆的な事例を示したいと考えています。

 したがって、高齢者見守り、多言語対応、物流、農業等、すべての課題分野において、その解決の起点は人手不足で落ちている生産性や潜在成長率をいかに引き上げていくかであり、これが大きなテーマになっています。これらを解決することで、日本は世界に対して先駆的に打ち出せると考えています。

2025年大阪万博では「5Gの次」を示したい

 そうした未来に向けて、まずは5Gに対してさらに世論が盛り上がってくれると良いと思います。スペシャリストや関係業界の方々は非常に熱心ですが、今はまだそれ以外の方々はあまり注目していない段階のようです。周波数割り当てを機会に、一般の方々を含めた世論の喚起を期待したいところです。

 そういう意味では、自治体なども潜在的に5Gサービスのアイデアがあると考えており、総務省では石田総務大臣のもと各自治体の首長にあてたメール配信を始めました。5GやICTの具体的な利活用例を各自治体と全国的に共有していこうという試みで、すでに何度かメールを配信しています。

 今後は、国際イベントだけではなく、個々のスポーツイベントも続々と日本で開催されます。2019年のラグビーワールドカップ、2021年にはワールドマスターズゲーム。スポーツイベントなどでは、5Gと8Kテレビを使って、超高精細映像と臨場感ある音声でその場にいるのと同じようなスポーツ観戦の体験をリアルタイムに楽しむということも、一つの目標になると思います。

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 2025年の万博のころにはもう、先駆的技術として5Gを示すというよりは、その次の技術をプレゼンする時代になっているでしょう。そういう意味では、ここ5年程度で早急に5Gを全国展開し、一般ユーザーによる利活用を進めることを考えていきたいと思います。「5Gを楽しむ社会」はそう遠くない未来に迫っているのです。

【次ページ】情報銀行は画期的なアイデア、実証実験を推進

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