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- 2021/09/13 掲載
マスク氏も注目「アルテミス計画」、NASAは「火星バーチャル移住ミッション」開始へ
バークリー音大提携校で2年間ジャズ/音楽理論を学ぶ。その後、通訳・翻訳者を経て24歳で大学入学。学部では国際関係、修士では英大学院で経済・政治・哲学を専攻。国内コンサルティング会社、シンガポールの日系通信社を経てLivit参画。興味分野は、メディアテクノロジーの進化と社会変化。2014〜15年頃テックメディアの立ち上げにあたり、ドローンの可能性を模索。ドローンレース・ドバイ世界大会に選手として出場。現在、音楽制作ソフト、3Dソフト、ゲームエンジンを活用した「リアルタイム・プロダクション」の実験的取り組みでVRコンテンツを制作、英語圏の視聴者向けに配信。YouTubeではVR動画単体で再生150万回以上を達成。最近購入したSony a7s3を活用した映像制作も実施中。
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NASA、1年間の火星移住シミュレーションミッションで人材募集
イーロン・マスク氏のスペースX社、ジェフ・ベゾス氏が設立したブルー・オリジン社などテック大手企業の参入で、宇宙開発競争は激化の様相だ。当面の目標は、月に有人ロケットを着陸させることだが、火星移住というその先の目標に向けても着々と準備が進められている。
NASAはこのほど、火星環境をシミュレートする空間で1年間暮らし、さまざまなミッションを実行できる人材の募集を開始した。4名を募集し、火星環境で暮らしたときのメンタルヘルスへの影響やミッション実行のパフォーマンスなどに関するデータを取得する。
どのような人材を募集しているのか、募集要項の詳細を見てみたい。
今回の募集は「Crew Heath and Performance Exploration Analog(CHAPEA)」と呼ばれる一連のミッションプロジェクトの一環で行われるもの。今回募集するのは、CHAPEA第1回目・火星移住シミュレートミッションに参加するクルーだ。開始時期は2022年秋頃の予定。これに続き、2024年と2025年にも同様のミッションが計画されている。
募集に際して、NASAは宇宙飛行士の採用と同じ基準を採用するとしている。
その基準の1つ目は、米国籍か米国永住者であること。年齢は30~55歳となっている。
このほか、STEM分野で修士号を取得し、STEM分野で2年以上の経験、またはジェット機の操縦時間が1000時間以上であること、NASAの宇宙飛行士訓練に耐えうる体力を持つことが条件となっている。
STEM分野の修士号を持たない場合でも、STEM分野・博士課程での2年間勤務経験やパイロット学校の卒業資格があれば、それに相当するとみなされる。
この募集の締め切りは9月17日。2022年から開始される第1回目ミッション。米ヒューストン・ジョンソン宇宙センター敷地内に建設される1700平方フィートの施設で実施される予定だ。
この施設のデザインは、北欧と米国を拠点とする建築デザイン会社ビャルケ・インゲルス・グループ(BIG)が担当。同社は、トヨタが静岡県裾野市で進める実験都市「ウーブン・シティ(Woven City)」のデサインを手掛けたことでも知られている。
このデザインをもとに、建設テクノロジー企業ICONが3Dプリント技術で火星環境を構築する。
CNBCによると、バーチャルリアリティを活用し、火星でのリアルなミッションを再現するほか、実際に食料栽培などの活動が行われるという。
【次ページ】マスク氏、ベゾス氏も注目する「アルテミス計画」
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