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  • 2022/07/08

日本企業のDX「現在地」とは? 調査が示す成功のカギ「7つ」を解説

日本企業のDX(デジタル変革)が加速している。それとともに、新しい価値の創出や製品・サービスの開発など確実に成果が現れつつある。ガートナージャパンが6月に発表した「日本企業のDXにおけるソーシング動向調査」、PwCコンサルティングが6月に発表した「日本企業のDX推進実態調査2022」の2つの調査から見えてきた日本企業のDXの現状とDX成功へのヒントを解説する。

ITジャーナリスト 田中克己

ITジャーナリスト 田中克己

日経BP社で日経コンピュータ副編集長、日経ウォッチャーIBM版編集長、日経システムプロバイダ編集長、主任編集委員などを歴任し、2010年1月からフリーのIT産業ジャーナリストとして活動を始める。2004年度から2009年度まで専修大学兼任講師(情報産業)、2012年度から一般社団法人ITビジネス研究会代表理事を務めるなど、40年にわたりIT産業の動向をウォッチする。主な著書に「IT産業再生の針路」「IT産業崩壊の危機」(ともに日経BP社)がある。

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日本企業のDX「現在地」と、成功に導く「7つの取り組み」とは?
(Photo/Getty Images)

DXの取り組み状況は? 50%超の企業が取り組んでいる実態

 ガートナージャパンは、2022年4月に国内企業を対象にWebで「ソーシング(調達)動向調査」を実施した。DXの取り組み状況についての設問では、同社が用意した8項目のうち、最も多くのユーザーが回答したのが「既存のビジネスにおけるコスト削減とオペレーションの効率化」(74%)、最も低かったのが「新規事業などの新しい価値提案の創出」(56%)だった。

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図1:デジタル・トランスフォーメーションの取り組み
(出典:Gartner 2022年6月)

 この結果をどう見るべきか。まずは、全項目の取り組みについて50%超が回答したことから、日本企業のDXの取り組みが加速していることが伺える。その理由として、同社は「コロナの感染拡大などにより企業の変革意識が高まってきた」ことを挙げている。

 また、DXの取り組みをリードする組織が、新設された専任部門、組織横断的なタスクフォース・チーム、関係する事業部門になってきたことも大きい。

 ただし、「既存のビジネスにおけるコスト削減やオペレーションの効率化」や「データやITインフラ等の基盤の整備」など、情報システム部門が担うものも少なくない。

進む社外リソースの活用とその理由

 ガートナージャパンでは、DXにおける外部リソースの活用についても調査している。それによると、外部リソースへの依存度は高まっている。DXを3つのフェーズに分けると、DXの戦略・企画立案は社内リソースを中心に進めている企業の割合が多い。しかし、それでも33%が「大部分を社外のリソースに委託している」と回答している。

 後工程のシステム設計・開発・実装は48%、実装後の運用・保守は39%と、アウトソースの割合は戦略・企画立案より高い。

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図2:デジタル・トランスフォーメーションにおけるイン/アウトソーシングの状況
(出典:Gartner 2022年6月)

 ソーシングの今後の方針を聞いたところ、「社外リソース活用の増加傾向」も分かった。現在、大部分を社外リソースに委託している企業がその方針を維持し、さらに現在は社内リソースで対応している企業の3割超が「社外リソースの活用を増やす」と回答しているからだ。

 社外リソースを活用する理由は、スタートアップや異業種、研究機関などから先端技術やビジネス・アイデアを取り込むためだ。フリーランスなどギグ・ワーカーの活用を考える企業もある。

 AIなど新しい技術の調査・検証、データサイエンス、プロジェクトマネジメントなど専門性の高い分野では、自社で育てる人材と外部の知恵を借りる部分を明確にし、組む相手の選択基準や関係性、パフォーマンスなどをしっかり管理、監視する必要がある。

 それは協業の仕組みや体制作りともいえる。だが、外部の新しいアイデアや先端技術の知見に依存すると、社内にDX人材が育ちにくくなることを理解しておくことも肝要だ。ロックインのリスクもある。

 対して、内製化を進めたい企業は、社外リソースを補完的に活用し、人材育成や強化を図ろうとする様子が見受けられるという。そのためには、人材育成の方針を明確に示す必要もある。もちろん環境の整備も求められる。

【次ページ】DX推進企業の6割が「成果あり」、見えてきたDXを成功に導く7つの取り組み

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