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  • 2022/10/18 掲載

DS検定とは?難易度・合格基準・科目別の必要知識とスキル・勉強方法を解説

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DX推進に伴うAI活用が広がる中で、情報やデータを扱える人材の需要は飛躍的に高まっている。しかし、企業側にとってデータを活用できる人材を見極める術は限られており、人材側にとって専門的な大学を卒業していない限りはスキルをアピールできない。こうした問題を解決するために有用なのがデータの解釈、処理、活用などに関するデータリテラシーを評価する「DS検定」だ。本記事では、DS検定の概要と試験の合格基準・科目別の必要知識とスキル・勉強方法にフォーカスを当てて解説する。DS検定のことを確認したうえで、自分に合った勉強方法を選択して資格取得を目指そう。

監修:GRI データ分析官・講師 ヤン・ジャクリン

監修:GRI データ分析官・講師 ヤン・ジャクリン

1987年生、北京生まれ、米国東海岸出身(米国籍)、小学高学年より茨城県育ち、東京大学理学部卒、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(理学博士)、高エネルギー加速器研究機構にて博士研究員(素粒子物理学)を経て、2017年7月より現職。
主要実績:
2010-17 国際学会の発表15件、日本物理学会など国内学会の発表5件 Physics Review D, Physical Review Letters等の科学誌への投稿多数
2018〜 データサイエンスの講座を開設、企業向け研修サービスを開始
2019〜 Tableau Desktop Certified Associate 認定資格習得
研修内容:G検定、機械学習、深層学習、Pythonプログラミング、データ加工、可視化分析(Tableau) 他
得意技:驚異的な行動力と素粒子をも通さない隙のない話術

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DS検定は注目の資格だ
(Photo/Getty Images)

DS検定とは

 DS検定とは、「データサイエンティスト検定リテラシーレベル」の略称で、一般社団法人データサイエンティスト協会によって実施されるデータサイエンス系検定の1つだ。2021年9月に第1回目が実施された比較的新しい検定で、数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)の知識やスキルが問われる。DS検定のリテラシーレベルで問われる知識は、「新人データサイエンティスト」または「アシスタント」のレベルに相当する。とはいえ、技術者と現場をつなぐ重要な役割を担うことができ、さらなる専門性を身につける大切なフェーズである。

 試験範囲は、大きく分けて「データサイエンス」、「データエンジニアリング」、「ビジネス」の分野に分かれている。細かくは、統計数理基礎、データ加工やデータクレンジング、データ分析、特徴量エンジニアリング、データの活用など、さまざまな知識やスキル を広くカバーしている。とくに数値を読み解く力、短時間で計算をし、その結果から結論づける力が試されるのが特徴だ。

 よく比較されるディープラーニング協会の「G検定(ジェネラリスト検定)」に対し、DS検定の出題範囲が2割ほど広く、暗記だけでは解けない問題が多いため難易度も若干高いとされる。このため、データ活用人材としての存在感を十分にアピールできる検定といえるだろ う。

Di-Liteとデータリテラシー
 「G検定」と「DS検定」の他によく知られているのが情報処理推進機構の「ITパスポート試験」で、経済産業省はこれら3つの試験を軸に「Di-Lite」と呼ばれるデジタル人材の育成プロジェクトを推進している。

 Di-Liteとは、デジタル技術を使う人(ビジネスパーソンや学生)に求められる、「デジタルリテラシーの範囲」のこと。データリテラシーとは、データの中から価値ある情報を見い出し活用する能力であり、それは「データサイエンス」、「データエンジニアリング」、「ビジネス」の3領域に分類可能だ。

 より具体的な技術領域として「ITソフトウェア領域」「数理・データサイエンス領域」「AI・ディープラーニング領域」が定義されており、上述の3つの試験が各分野に対応している。それぞれの対応は、以下の通りだ。

データリテラシー Di-Lite 試験
データサイエンス 数理・データサイエンス領域 データサイエンティスト検定(DS検定)
データエンジニアリング ITソフトウェア領域 ITパスポート試験
ビジネス AI・ディープラーニング領域 G検定

 上記のようにDS検定は、社会全体のデータリテラシーに関わる検定の1つである。

DS検定の目的と対象者
 DS検定の目的は、Di-Liteの一環としてデジタル人材を育成することの他に、合格者がデータサイエンティストに必要な「入門レベル」の実務能力や知識、リテラシーレベルの実力を持っている人物であると証明することにある。検定の対象者は、データサイエンティスト初学者や、これからデータ活用人材もしくはデータサイエンティストを目指すビジネスパーソンや学生とされている。

 データサイエンティスト検定ではあるものの「デジタルリテラシー」レベルは、それほど専門的な領域ではないため、G検定やITパスポート試験のようにこれからデジタル人材として活躍したい人材が対象となっており、エンジニアのような技術者以外にも広く門戸が開かれている試験といえる。

DS検定試験の概要
 DS検定は、年2回(春と秋)に実施される。直近の試験日程は以下の通り。

試験期間:2022年11月15日(火)~12月5日(月)
申込期間:未定(2022年9月22日時点)
申込方法:未定
受験資格:なし
実施概要:選択式問題・全国の試験会場で開催(CBT)
問題数:90問
試験時間:90分
出題範囲:公式サイト「データサイエンティスト検定の試験範囲」を参照
受験費用(税抜):一般1万円、学生5,000円


 2022年9月22日時点で未定の申込期間や申込方法は、定期的に公式サイトやSNSをチェックして確認してほしい。

DS検定のメリット
 DS検定を受験するメリットは大きく分けて2つ。1つ目はデータサイエンスに関する入門レベルの知識を有する証明になる点だ。IT分野への就職を希望する学生やキャリアアップを目指すビジネスパーソンにとって大きな武器となるだろう。

 2つ目は、ビジネスにおけるデータ活用のスキルを習得することで課題解決力を高められる点だ。デジタル化が進む社会においてデータを使った課題解決力のニーズは極めて高い。仮に検定に合格できなかったとしても、試験勉強を通じてデータに関するリテラシー高めることで、現在のビジネスにおいても、これからのビジネスにおいても、自らの活躍の場を広げる良い機会になるはずだ。

DS検定の難易度と合格基準

 DS検定において「データサイエンスに関する入門レベルの知識」とあったが、検定の難易度は具体的にどの程度になるのだろうか。ここでは、他のデータリテラシー検定と比較したDS検定の難易度と、合格ライン・合格基準を解説する。

DS検定の難易度
 前述の通り、G検定に比べてビジネス・エンジニアリング・数理統計の知識が多く問われる分、出題範囲はDS検定のほうが広く、難易度は若干高い。さらに、2021年9月より始まった新しい検定であるため、参考書や対策講座など、試験対策の手段も他の試験・検定に比べて数が少ない点も難易度を高くしている要因の1つだ(一方で、G検定では機械学習の手法の1つであるディープラーニングに関する最先端の技術やアルゴリズムの中身を詳細まで問われるため、G検定特有の難しさがある)。

 そのため、データリテラシーに関する試験を受ける順番としては、データサイエンスの分野など試験範囲に一部類似点のあるG検定をDS検定の前に受験することがおすすめだ。DS検定は、G検定に比べてビジネス課題の解決力を多く問われるため、G検定の受験後はビジネス、エンジニアリングの分野の学習に力を入れると効率良く勉強できるだろう。

 ただし、これは絶対にそうしなければいけないわけではなく、AIに興味を持つ方はG検定、一般的なデータ分析またはエンジニアリングに興味を持つ方はDS検定を先に受験することもある。また、ソフトウェア開発を重視する場合はITパスポート試験を先に受けることもあるだろう。

DS検定の合格ライン・合格基準
 DS検定の合格ライン・合格基準は、以下の通り。

2021年9月(第1回)
受検者数:約1400名
合格者数:927名
合格率 :約66%
合格ラインの目安:正答率約80%

2022年6月(第2回)
受検者数:約2900名
合格者数:1453名
合格率 :約50%
合格ラインの目安:正答率約80%

 問題集や模擬試験などでは、正答率80%を超えるまで繰り返し問題を解くようにしておきたい。合格率は約66%でG検定とさほど変わない。試験範囲は広いもののきちんと勉強していれば十分に合格できる難易度であることが伺える。正答率80%をクリアするために、事前準備を確実に進める必要がある。

 ただし、上記はあくまでも過去の参考値だ。2022年の試験問題は、大幅に刷新予定とされているため、あくまでも参考程度としてほしい。他の検定と比べて歴史が浅いため、試験問題など試行錯誤の部分もあることを踏まえて、受験に備えよう。

【次ページ】DS検定の試験科目と求められる知識・スキル

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