カナダ中銀、23年は4％以上の金利維持が必要な公算＝ＩＭＦ

[オタワ ９日 ロイター] - 国際通貨基金（ＩＭＦ）は８日公表のカナダ経済に関する年次報告書で、カナダ銀行（中央銀行）について、過熱した経済を冷やし、高インフレ抑制するために、２０２３年の大半を通じて政策金利を４％以上に維持することが必要になる公算が大きいとの見解を示した。

中銀は７日に政策金利を０．５０％ポイント引き上げ、約１５年ぶりの高水準である４．２５％にした。

ＩＭＦは報告書で「当面の重要な優先事項は、リセッション（景気後退）を引き起こすことなくインフレを押し下げることだ」と指摘し、中銀の「断固とした」金融引き締めを歓迎するとした。

ＩＭＦは、カナダのインフレ率が低下を続け、２４年末までに中銀の目標である２％に回帰する見込みだとし、経済成長率は２２年に３．３％、来年には１．５％に減速すると予想した。

ただ、この標準シナリオを巡る重大リスクが存在しており「ショックによって容易に経済が緩やかなリセッションに追いやられる可能性がある」と分析した。