- 2021/11/26 掲載
パロアルトインサイト、リンガーハットと緊急事態に対応する需要予測システム開発開始
本システムは、消費者の需要を予測する従来のシステムに加えて、地震や台風等の自然災害や感染症のパンデミック等、さまざまな緊急事態下で多様に変化する消費者の需要を、AI(人工知能)を活用して予測するシステムです。これまでの販売実績や気象情報、地域に関する情報等のデータを基に消費者の需要予測をし、適正な発注数の算出、在庫管理、出荷量予測を行い、サプライチェーンの無駄を減らします。さらに、緊急事態宣言や災害等で需要が急激に変化する事態を想定し、その際には的確なデータを元に緊急事態下での需要予測を実施できるようになります。通常シナリオの需要予測も使いながら、緊急シナリオに一瞬で切り替えオペレーションの遅延をなくし、円滑化を実現する技術基盤になります。
昨今、新型コロナウイルスの感染拡大により消費者の行動様式が変わり、従来の需要予測モデルが通用しなくなっています。これを機に、今後もさまざまな事態に備えて、あらゆる環境下で柔軟に対応できる強靭な需要予測モデルの開発が不可欠であると考え、開発に至りました。
飲食業界は長年、「人手不足」という深刻な課題を抱えており、飲食店・宿泊業の欠員率は全産業と比べて2倍以上高く、大学卒業者における就職後3年目までの離職率は50.2%(*1)と言われています。そのような中で、需要予測による業務効率化は、人手不足の解消、さらには人件費や採用費等の削減を実現します。また、世界で年間約13億トン、国内では年間約612万トン(*2)にも及ぶ「食品ロス」は、物流や小売、消費等のバリューチェーンの各段階で発生していますが、在庫の最適化によりロス削減を実現することが可能です。需要予測による需要と供給の最適化は、飲食業界が抱えるあらゆる課題解決の実現にも繋がると考えています。パロアルトインサイトは、日本のAIを民主化することを目指し、あらゆる社会課題をAIの力で解決してまいります。
*1 農林水産省食料産業局|外食・中食産業における働き方の現状と課題について(平成30年3月6日)
*2 総務省人口推計(平成29年10月1日)、平成29年度食料需給表(確定値)
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