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  • 2019/10/09 掲載

デジタル・マーケティングは「公式サイト改善」から始めればいい

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消費者のデジタルシフトに伴って、「デジタル・マーケティング」の必要性が叫ばれて久しい。ところが、多くの日本企業の動きは依然として鈍い。UNCOVER TRUTH(アンカバートゥルース)で最高分析責任者(CAO)を務める小川 卓氏は、「より良い顧客体験を提供することが企業価値を左右する時代に、デジタル・マーケティングをおざなりにすることは、ビジネスチャンスを自ら放棄することと同じだ」と危機感をあらわにする。デジタル・マーケティングの重要性と具体的な取り組み方について、同氏に話を聞いた。
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UNCOVER TRUTH 最高分析責任者(CAO) 小川 卓 氏

なぜデジタル・マーケティングは進まないのか?

 2019年6月、日本マーケティング学会の学会誌は「日本型CMOの現状と展望 ― CMOは業績にどの程度貢献しているか ―」という特集論文を掲載した。これによると、日本の上場企業でマーケティング担当役員/マーケティング部長/マーケティング本部長など、広義のCMOを設置している企業は11.3%で、役員を意味する狭義のCMOは7.9%にとどまる。ここから判断するかぎり、戦略的にマーケティングを推進している企業は少数派だ。さらに戦略的なデジタル・マーケティングを実施している企業は、もっと少ないだろう。小川氏は次のように指摘する

「Googleアナリティクスなどの登場で、マーケティング施策のためのデータはそれほどコストをかけずに取得できるようになりました。しかし、これを分析する人材が圧倒的に足りません。その結果、デジタル・マーケティング活動は圧倒的に停滞しているのが実態です」(小川氏)

 とはいえ、これまでも現在も、企業のビジネスはまわっている。デジタル・マーケティングを実践しないことで、どんな損失が待っているというのだろうか。

「現在、顧客と企業の最初の接点は、オンラインでの検索です。どんな店がどこにあるのか。評判はどうか。同業他社に比べて強みがあるのかないのかなどといった情報がオンラインで十分に得られなければ顧客は不安に思います。今の時代にインターネットできちんと情報発信していない企業なんて、怪しいですよね。そんな状況では、顧客は実際の店や商品・サービスを見る前に、その店を選択肢から外してしまうかもしれません。つまり、オンラインに情報がなければ、競争の土俵にも上がれないのです。自社サイトを開設しなかったり、きちんと運用しないでデジタル・マーケティングに注力しないことは、自らビジネス拡大のチャンスをつぶしていることと同じです」(小川氏)

 それなら「プラットフォーマー」が提供するサービスを利用してデジタル・マーケティングに取り組むのはどうだろうか。わざわざ自社サイトを開設しなくても、ECサイトや口コミサイト、比較サイトに出稿し、お客さんを“連れてきて”もらえばよいのではないか。しかし小川氏は、それではまったく不十分だと、次のように説明する。

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「自社サイト(公式サイト)こそが重要なのです。プラットフォーマーのサイトにはコンテンツ投稿のためのフォーマットがあり、比較可能なスペックしか語れませんし、口コミもコントロールできません。プラットフォーム上で発信される情報を見て、店や商品・サービスをもっと知りたいと思った顧客は、公式サイトに行って正確な情報や最新情報、お得な情報、企業の"想い"といったものを調べます。そして、そこで納得して初めて『これにしよう』と判断するのです。自社の商品・サービスの良さを自社が考える最良の形で顧客に提示する。これは公式サイトでないとできないことです」(小川氏)

自社サイトでの情報提供を成功に導く4つのポイント

 小川氏はBtoCのデジタル・マーケティングの例として、結婚式場を運営するブライダル企業を挙げる。プラットフォーマーのサイトで発信できるのは、収容人数や予算の目安、挙式スタイルなど、必要最低限の情報だ。また、掲載できる写真の枚数も限られてしまう。

 もちろん、「プラットフォーマーのサイトに掲載されている」ことは重要だ。しかし、公式サイトなら、プラットフォーマーのサイトとは異なる情報や写真を提供できる。たとえば、顧客から送られた感謝のコメントや支配人のブライダルに対する想いなど自社サイトならではの自由を最大限生かして表現できる。

 自社サイトで情報提供する際、留意すべきポイントは2つある。1つは「マイナス要素をなくす」こと。もう1つは「ほかの企業ではなくここがいい」と思ってもらうことだ。

 顧客はさまざまな目的で公式サイトを訪れる。口コミサイトで指摘されていた予算・安全性・機能といった弱点を確認したいのかもしれないし、その結婚式場ならではのオリジナリティを見たいのかもしれない。前者の場合は弱点を認め、それを補う要素をアピールし、後者の場合、他の式場にはできないことや、その式場が年月をかけて構築した「味」「魅力」をアピールすればいい。

 さらにBtoBのデジタル・マーケティングになると、上記に加えてあと2つポイントがある。それは「基本情報をたっぷり提供すること」と「顧客体験を考えて先回り支援を提供する」ことだ。

 自社にとっては当たり前でも、顧客に知られていない情報は多い。それがオリジナルの製品やサービスならなおさらだ。

 また、BtoBの製品は「思い立ったら即購入」ができない。いくら担当者が気に入っても、社内稟議や上司を説得しなければならない場合のほうが多い。そうした事態に備え、たとえば稟議書のサンプルをサイトに用意したり、現場担当者と意思決定者のそれぞれに対して価値を訴えるコンテンツを作ったりすることも有効だ。UNCOVER TRUTHでもBtoB製品としてヒートマップツール「USERDIVE」を提供しているが、こうしたプリセールス過程の顧客支援を重視しているという。

目標設定とデータ収集はどうすればいい?

 公式サイトを充実させることが重要であることは分かった。では、その取り組みを具体的にどうやって始めたらよいのだろうか。小川氏は、次のようにアドバイスする。

「まずは公式サイトの改善をやってみたい人、できるであろう人を社内で選び、まずは一度現在のサイトを分析してみましょう。統計学の知識はまったく必要ありませんが、過去に自分のサイトを運営した経験があったり、数字が苦手ではないデザイナーなど、試行錯誤できる人が担当者に適しています」(小川氏)

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「PDCAサイクルを回して、ビジネスの成功確率を上げることが重要です」と語る小川氏

 さらに小川氏は、上司の理解と協力が不可欠だと次のように続ける。

「重要なのは、『上司が公式サイトの担当者を守る』ことです。まわりが『この忙しいのに何やっているんだ』という目を向けたら、『彼らは重要な仕事に取り組んでいるんだ』とかばってあげてください。そのためには上司自身が、重要な仕事であるということを腹落ちする必要があります。サイトの目的や必要性をぜひ社内で議論してください」(小川氏)

 こうして公式サイトの改善を始めてみると、「明確な目標」と「データの必要性」に気づくはずだ。何を目的に公式サイトを改善するのか。その目的を達成するのに必要なデータは何か。ここであらためて分析設計に立ち戻り、体制を整えたら、あとはひたすらPDCAサイクルを回す。ここがデジタル・マーケティング最大のキモである。

「PDCAサイクルを回すのは、ビジネスの成功確率を上げるためです。バッターボックスに入る“打席”を増やし、“打率”を上げるためにPDCAを回す。イチロー選手だって、ヒットを打つチャンスは1打席より2打席、2打席より3打席あるほうが増えます。それは、回数が増えるごとにそれだけ知見を得られるからです。そして打率が上がればチームの勝率も上がっていきます」(小川氏)

 最初の打席では、投手のその日の調子をつかみきれないかもしれない。しかし、2打席目、3打席目になると「今日は内角低めが甘い」といったことが分かってきて攻略しやすくなる。同じことがデジタル・マーケティングにもいえるのだ。

 では、どれほどの頻度でPDCAサイクルを回せばよいのか。「最初の頃は知見を貯めるためにも、回数は多いほどいい。まずは打席に立つ回数を増やしましょう」と小川氏は語る。

「まずは同業他社をベンチマーク対象にしましょう。競合のサイトリニューアルが年に1度なら、こちらは年に2度を目標にすればいいのです」(小川氏)

デジタル・マーケティングでは性急に結果を求めてはいけない

 では、企業の経営者は、デジタル・マーケティングにどのようなスタンスで取り組めばよいのだろうか。

「まずは、デジタル・マーケティングがビジネス機会の拡大活動であると認識することが大切です。そのうえで、基本方針をしっかり決め、活動を保護する一方で、担当チームに自由にやらせてみる姿勢が必要です」(小川氏)

 さらに、小川氏は「デジタル・マーケティングは長期戦」だと強調する。

「だからこそ、性急に結果を求めず、最初の半年で土台をしっかり整えて、次の半年で活動を本格化させるといったように、段階を追って活動を充実させていくことをおすすめします。最初の半年はPDCAを回すための環境作りと割りきったほうが良いでしょう」(小川氏)

 冒頭に述べたように、日本企業のデジタル・マーケティングの取り組みは、まだまだ遅れている。だからこそ、長期的な視点に立って今から取り組みを開始すれば、大きい成果が得られるのは間違いない。

 自社サイトを持っていなければ作るところから、すでに持っているなら、その内容を見直すところから、まずは取り組みを始めてみてはいかがだろうか。

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